「くよくよマネジメント」
津村記久子


 

 

悩んだり、落ち込んだり、根に持ったり、
イライラしたり、心配したり、面倒くさがったり
そんな心の「くよくよ」をどう捉え
とう向き合うかのエッセイ




私は最近「尊重」ということについてたびたび考え

実践していきたいと考えるようになりました



それは、上差しの記事でも書いたように

子供が成長し、本人なりの意向を主張するようになってきたことが理由です



それと同時に、

去年くらいから津村記久子の小説をいくつも読んだことは無関係ではないと思う



津村記久子作品には

「相手を尊重する人間関係」がしばしば出てくるようにおもう



そしてそれは、必ずしも腹を割った親しい間柄どうしというわけではなく



相手のことをそこまでよくは知らないけど

時には

内心、なんだこいつと思いさえしつつも



相手に土足で踏み込むようなことはせず

わからないながらも相手の事情を思いやり

ときには、さりげなく手を貸す



そんな、人見知りながらも粋な人びとに

シビレつつ憧れの気持ちを抱いていました



それと同時に

相手の良心や気遣い、遠慮の気持ちなんかを

あたりまえのように一方的に搾取して消費するようなしんどい人間関係も出てきて



ますます、

自分と相手の距離感や考え方の違いを尊重することの大切さを感じました




さて前置きが長くなりましたがこのエッセイは


「くよくよする」ことに対し

「こう考えれば気が紛れるのではないか」

という

心のライフハックのようなことがいくつも書かれています



ライフハックといっても、

ものすごく能動的で活動的な感じではなく


少し悩みの矛先をずらしてみてはどうか

解決とされる着地点を変えてみてはどうかというような



私のようなものぐさで憂鬱で怠惰な人間でも

次の瞬間にも実践できそうな事ばかり



以前も書いたのですが、私は

相手を尊重すると同時に

自分の気持ちを尊重することも意識したいと思っているのですが




私にとってこのエッセイは

「自分の心を尊重する」部分ですごくいいヒントをくれたように思いました



というかね



自分のこの、ウジウジした感じ、おどおどした感じ

余裕がない感じ、イライラした感じ、ピリピリした感じ


どうして自分はこうなんだろう

どう考えれば少しでも気持ちが楽になるだろうとずっと考えてきて



最近ようやくその答えの筋道がボンヤリみえてきたようなところに

この本にはその答えがかなりハッキリ明記されていたみたいな感覚なんです




なんだよ!もっと早く読んでればこんなに悩まなくて済んだんじゃない?

とか思っちゃうけど



きっと、今の私が読むからこそ

ここまで深くそうだそうだと頷けるのかも



もう少し前の自分が読んだとしたら

いい本だなぁとは思ってもここまで一文一文染み渡るように納得することはなかったかも



きっと今が私のタイミングだったのだろう



人は変わらなくてもいいし

人は良くなっていくことも出来る



そんな明るく許された気持ちになるエッセイだと思いました



クヨクヨしてるとき、

してないとき、

そのどちらでも、折に触れて何度も読み返したい





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