「リビング」
重松清

コレの続きです下差し
「となりの花園」

イラストレーターの妻と
ファッション雑誌編集者の夫

子供もおらず、いつまでも2人だけのセンスと理想と創造性のままに暮らしてきたふたりだったが
最近、ふたりの周囲をとりまく環境に少しずつ変化が起こり… 




いや〜


昔、はじめて読んだときは

子供のいないクリエイター夫婦

オシャレで洗練された暮らしで憧れる…とか思ってたんですけど



今読むと、

なんつー鼻につく夫婦!!



自分たちがいかに高尚でハイセンスで

生活感のあるモノなんてクソダセェ!目に入ってクンナ!みたいなさ



この妻は、家でイラストレーターの仕事をしてるんですが


隣家に引っ越してきた一家が庭に派手派手しく花を植えるだとか

担当編集者のメールに、子供や家族の雑談が書いてあっただとか



そんな理由で創作意欲が無くなったと騒ぎます



バーカバーカ!

そんなもん、もとからアンタのクリエイティビティが無いだけだよ!

人んちが庭にどんな花植えようと勝手だろーが!



人のせいにスンナ!!



んで、そんな生活感あふれる人々を

夫とふたりして馬鹿にして嗤っています



なんつー性格最悪夫婦!



そのわりに普通の住宅地なんかに住んでるし

そんなに雰囲気が大事ならスイスの山奥にでも住んだらどうですか?



こんなにムカつくのも、

現在の私が、おそらくこの二人から見たら格好の軽蔑対象である

「生活感アリアリの家族持ち」だからだと思う。

まあさすがに、社用メールに子供や家族ネタは書きませんけどね



バカにしてるくせに、

この夫婦は「子供を持たない」という自らの選択に妙に引け目を感じてる風でもあり

それも読んでて妙にカンに触るハッハッ



なんなんだよ妙に意識してくるじゃねーーか!

子供持ったら持ったで半端なく泥臭え生活だぞ!!

覚悟あんのか!?



そこまで馬鹿にするなら、

自分らの選択に自信持てや!!と言いたくなる



結局、今の私がこの夫婦にこんなに腹が立つのも

私は私で今の自分に対して自信も覚悟もないし

「これでいいのか…?」ってグラグラしてるからだと思う



どんな人も、どんなライフスタイルの人も

全部思い通りになんて生きられないし


コレで良かったのかな?って後悔もする


よく知らない相手のことを勝手に意識したり羨んだり妬んだり



「隣の芝生は青い」もとい

「となりの花園は美しい」ってことなんだろう







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