

克弘のほかに、ふたりの人事担当者がでてくる
ひとりは、克弘の入社面接官でもあった上司の武田
落ち着いた人柄で、慎重に誠実に学生面接にあたっている人物
もう一人の先輩女性、社会人6年目の君島
野心と向上心にあふれ、かなりガツガツしてるタイプ
「私デキます!」とばかりに先回りして環境を整え、
就活生の評価もバッサバッサと斬る
「ビジネスにいい人は要らない、強気こそがすべて」がモットー
私はIT企業の人事部なんてものからはかけ離れた仕事をしてるんですが
わりと身近にこの君島そっくりな女性がいるのでのけぞりました笑
どうしてここまで強気でイケるんだろう、周りの目とか気にならないのか?
と、単純に疑問にも思いますが
たしかにこういうタイプの人が仕事に良い作用を与えているのも事実
それは、ひとつひとつの技術や技能に優れているからというわけではなく、
調整力と強い推進力のたまものといえるだろう
私正直、こういうタイプをはっきりと苦手と思うタチなんですけど
ちとゴリ押しスゴすぎてな…
それは自信のない私のコンプレックスの裏返しでもあるし
なにより、この調整力と推進力だって働く上での財産として共有させてもらってるんだよなと
最近は思います
この物語の君島も、意外と迷いは抱えているし
克弘の微妙な心境の変化にもちゃんと気づいている
「強気」だけで仕事を押し進めているように見えても
一瞬の誠実さを拾い上げて必死にことにあたっている
みんな一人一人迷いながら、
それでも瞬間の誠実さや本心を心に集めて
少しずつまごころある「何者か」になるのかもしれない
だからつまり、就職活動や面接が全てのゴールじゃないってこと
そこからが積み重ねのはじまりなんだよね
さてこの「何様」の最終話
「何者」のどの登場人物とリンクしてるのかなと思ったらさ
「何者」のラストで主人公拓人と一緒に面接を受けた就活生が
この物語の主人公克弘!
つまり、克弘の同期として拓人がこのお話に登場しないってことは…
拓人ドンマイ!
でもきっと、拓人は拓人なりの場所で始まりを迎えたことだろう
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