「何様」
朝井リョウ

コレの続きです下差し
2話目
「それでは二人組を作ってください」


結婚が決まった姉とのルームシェアを解消し
新しいシェア相手を探したい大学生の理香

誘いたい友達はいる。
だけども、どう誘ったらいいか…と考えあぐねる理香

とある思いつきで家具屋に行き、そこで知り合った店員・隆良
オシャレで、映画や文化への造詣が深い隆良だけども…



「何者」では

「意識高い系カップル」として同棲してる隆良と理香の出会い



意識や志は高いふたり

中身は…残念ながら伴わなかったりするんだけど…

(でもそんな大学生いっぱいいるよね)



理香は、ふつうに友達もいるんだけど

いざというとき「あぶれちゃう子」



悪い子じゃないんだ!

なんかタイミングがことごとくズレてるだけで!

やり方が回りくどいだけで!

その気遣い、ズレてるってだけで!



と、かばいたくなっちゃうのは私にも共感できることがあるから


理香はちょっとミーハーな友達をルームシェアに誘うため

あらかじめ友達が気に入りそうなオシャレな家具を買い揃えるんだけど

(この時点でもう迷走しとる)



結局その友達はすでにさっさと別の友達と一緒に住む計画してたっていうチーン



魅力的な家具を買い揃えるなんて方法じゃなくて

もっとシンプルで伝わる、みんなが自然にやってる方法があるんだ

でもそれが自分にだけはわからない




ちょっと思い出話を自分語りしますね。下差し


むかし、女子5人位で車で旅行に行ったことがありましてね


車に乗る段になってはじめて

車の持ち主の子が

「この車、5人乗れるんだけど1人は後ろのラゲッジスペースなんだけどいい?」

って言ったんです



誰かがなにか言う前に私、

自分がそこに乗ると立候補してました…



みんなの私が乗るんだろという無言の圧を感じたなんて思うこと自体が間違っているのかもしれないし
「ジャンケンで交代にしよーよ」って言ってもよかった
てかそんな気を遣う人たちとなんで旅行したんだろう

いろいろ思うけど、私にはそれしか方法が思いつかなかった


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー思い出話おわりーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


理香が隆良を選んだのは
カッコいいからでも知識豊富だからでもない

だけど私にはわかる
見下すというよりホッとするんだ


私が夫と結婚したのも少し似ているかも

夫もまた、「一軍メンバーじゃなくてついでに誘われるタイプ」だったから