「ディス・イズ・ザ・デイ」
津村記久子
コレの続きです

「えりちゃんの復活」
出てくるチーム
オスプレイ嵐山✕CA富士山
もちろん架空のチームです

核となる人間関係
従姉妹どうしのえりちゃんとヨシミ
好きな一文
「ずーっと一人で冷たい広い川を渡ってる感じ」

ヨシミが9ヶ月ぶりに会ったえりちゃんは、
いつの間にかCA富士山の熱烈なサポーターになっていた
9ヶ月前、人間関係につまづき引きこもり気味になっていたえりちゃんを
ヨシミがオスプレイ嵐山の観戦に誘ったのがきっかけだった
ヨシミはえりちゃんの復活ぶりに驚くが、
えりちゃんは
CA富士山や好きな選手のおかげでなんとかやっていけてる状態だという
ヨシミはヨシミで
上手く行かなかった仕事や恋愛に少しずつ疲弊している
ヨシミがえりちゃんと違うところは、
オスプレイ嵐山を愛するあまり、不甲斐ない成績を見ていられず
嵐山が負けるたびに髪を切ったり突発的な趣味を始めたり
チームを素直に好きと言うこともできないような
自分を保てないような気持ちもあるところ
簡単にいえば
えりちゃんが「推しがいるから生きていける」状態なら
ヨシミは「推しにリアコこじらせてしんどい」って感じ?
正反対のようだけど、ふたりは
逃げずに現実と戦って、サポーターとしてチームを愛していることは同じだと思う。
えりちゃんの心の傷にそっと寄り添うヨシミの優しさが暖かかった