「浮遊霊ブラジル」
津村記久子
コレの続きです

「地獄」
主人公の野村さんと、その大親友かよちゃんは
事故で同時に死んで地獄にやってきた。
生前に想像していたのとはだいぶ違う「地獄」で
主人公はビミョーすぎる試練をこなし続ける

この話大好き!!
ところどころ小さく声出して笑いました
しかも職業は小説家
「物語を食い散らかし罪」として、
「物語を堪能できない地獄」に落とされる
その地獄の描写が
妙に緩くて地味に辛そうで、ホントに笑えるんです

そして、野村さんの親友でおしゃべり大好きなかよちゃんは
「おしゃべりゲス野郎地獄」に落ちてるw
すんごいお喋りで話がつまらない鬼と延々会話しなければいけないとかwww
これまた緩くていちいち笑ってしまう
面白いけど、マジできつそうな地獄w
野村さん(主人公)は小説家だったにも関わらず
物語を楽しむことを徹底的に奪われた地獄にいるのだけど
この話のいちばんのキモは
やっぱり物語に対する主人公の気持ちを表した最後の一文かなと思う

それにしたって
この一文に至るまでのおふざけが過ぎるw
好きwww
そこまでが笑えたからこそ、
この最後のサラッとした一文が妙に沁みるのであった