「ファースト・プライオリティー」
山本文緒

コレの続きです下差し

「ボランティア」


主人公は転勤族の夫を持つ女性(31歳)

夫は忙しい人で、経済的な心配はないが
彼女はどこか空虚である

パートの面接を受けては不採用で、
そのことも彼女の自信を失わせていた



居場所があること

役割があること


このことが単純に人を強くさせる



たとえそれが、

多少の不満のある職場や家庭でも。


それは、金銭的報酬のないボランティアであっても。



だれかの役に立つということは簡単なことではなく
時には、感謝もされないこともある。


だけど、やるべき役割を果たしたという事実が
ほかでもない自分を力づけているのだ


主人公は、ひょんなことからボランティアを始めるが
それもうまくいくことばかりではなく、落ち込むこともある


それでも、その居場所で役割を得て
そこで感じたことや経験が彼女を強くさせ


主人公の彼女は物語の最後、
久しぶりに夫に自分の率直な気持ちを伝えることができたのだった。



なにもしなくて良い、はいつしか
なにもできない、に脳内変換され

それに合わせて、心も体も退化していくのかもしれない


細かい不満はたくさんあっても、
やるべきことがたくさんある生活に感謝したいと思った