「ファースト・プライオリティー」
山本文緒
コレの続きです

「車」
家はなく、愛車のBMWで生活する主人公
スポーツクラブのプラチナ会員になっているから
お風呂や休息の場にそれほど困ることもなく、むしろ優雅な生活である

究極のミニマリスト
という感じかな?
これが、小さな一戸建てとかじゃなくて
車、というのがいい
いつでもどこでも飛んでいける
自由、っていうのは、裏返せば
どこまでも逃げ続けられてしまうことのように思う
観念して、面倒なことと対峙しようと決心をするタイミングがない
逃げようと思えば、
薄情になることを恐れなければ、
人はいつでもどこまでも逃げられるモノなのかもしれない
主人公も、恋人や家族などのしがらみに囚われていた頃は
逃げることはできなかった
知ってしまったら戻れない
たとえ薄情でも、
大事な物をたくさん持てなくても、
自由にどこまでも一人で行ける生活を。
最後、主人公は
不毛な恋愛に疲れて打ちひしがれる先輩を助手席に乗せ
心のなかで舌打ちをするのだが
それは、
自由なんて簡単になれるのにというもどかしさと
捨てられないモノに囚われることへの思慕の裏返しなのかもしれない
ちなみに、私も自分の車を愛しているので
(BMWなんかではなく小さな軽自動車ですが…)
1日中乗って、たまにコンビニの駐車場で休憩したり
好きな場所に乗り付けてまたそこから出発したりしてると
もはや相棒というか
家よりもリラックス空間を感じることがある
家にいるのもリラックスですけど、
しなければならない家事とか思いついちゃうんでね…
最低限のモノしか持たずに車上生活
ちょっと興味ありますもん
ただね、夏の暑さを思うと無理かな…
エアコン清掃しました
