「家族シアター」
辻村深月
コレの続きです

「1992年の秋空」
年子の姉妹「はるか」と「うみか」
ふたりが購読してる学研の雑誌は
姉のはるかが「学習」
妹のうみかが「科学」
姉妹だけど、全然違うふたり
はるかにとって、うみかは宇宙人みたい

エモい!!エモすぎる!!
私、この話がいちばん好きです
「家族なのにわかりあえない」→「でも実は通じ合ってる」
という、ある意味同じパターンの連続なのに
どうしてこんなに毎話エモいの…!?
学研の科学と学習
懐かしい~!
これでまずエモさ倍!
昔、うちは購読してなかったですけど
親が隣家の兄弟のお下がりをもらって
うちには「学研」も「科学」も全巻揃ってました
(ただし前年のね…)
両方読んでたけど、私もはるかと同じく
圧倒的に「学習」のファンでした
読み物多めで楽しいんです
子供のころ、ひとはさまざまな才能の蕾をもっているのかもしれないなと思う
この章は、「はるか」目線で描かれるので
妹の「うみか」が変わり者で天才肌に描かれる
だけど、はるかにははるかの蕾があり
うみかと自分の違いを認識することを経て
その小さな蕾を膨らませる
誰かと自分を比べたり
成長して知らなかったことを知って
蕾が大きくなったり、小さなままだったり
花を咲かせたり、
想像とは違う種類の花や木に成長するかもしれない
それが結果的に
森の中では目立たないありふれた植物に成長したとしてもいい
確かに自分だけの蕾を持っていた、
そのことが大事なのだと思う