「炎上する君」
西加奈子

コレの続きです下差し

「私のお尻」


主人公の「私」は、お尻のパーツモデルをしている。

誰もが彼女の完璧なお尻を褒め
そのお尻を広告に使うことにたくさんのお金を払い

「私」自身も自分の完璧なお尻に磨きをかけてきた

しかしある日、「私」は大切なはずの自分の美しいお尻に
しんどさを感じていることに気づく


そんなときに「私」に声をかけてきた不思議な男
「愛しているけれど手放したいモノ」を預かってくれると言う




愛しすぎて、憎しみに近くもあり

ともに在ることが窮屈すぎる自分の一部を


一時預かりにできる場所。



私だったらなにを預けるかな?


と考えてすぐに

自分には自分自身が振り回されるほどの

美しい体の部分も、優れた才覚もないもんなと思う



強いて言うなら、こういう↑

「自意識」みたいなものを預けたいかな



私の場合、「自意識」があるからこそ

劣等感を覚え、卑屈にもなり、怒りを感じ振り回されているように思う



この「自意識」が、今の三分の一くらいに軽減したなら

もっと、優雅で涼しげな

少なくとも、みっともない人間ではなくなるんじゃないかな



もしそんなことになったら、私って

自分の体積も三分の一くらいに痩せちゃうんじゃない?


それくらい自意識に振り回されている滑稽な私




でも、この自意識に振り回される滑稽さがなくなったら私じゃなくなる



他人は誰ひとりここまで私を見ている人はいないということもとっくに知っている

私が私を意識しまくらなくて、誰が私を気にしてくれるの?



私が私であることを苦しんで、私が私である意味を考えたりする

この無駄でしかない作業をやっぱり辞められない



私が預けるモノは、やっぱりありませんでした



 

 



 

 



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