「炎上する君」
西加奈子
コレの続きです

「空を待つ」
主人公の「私」は作家
ある日、夜明けの街で誰かの携帯電話を拾う
その携帯には、「あっちゃん」という人物からメールが届く
もちろん、私の知らない人物
だけど不思議なことに、「あっちゃん」はいつも
私が欲しい言葉をくれる

創作に苦しむとき、
孤独を感じるとき、
自分が何者かわからなくなるとき
いつも「あっちゃん」は「私」を励ますピッタリな言葉をくれる
雑音や要らない人間関係を、限りなくそぎ落としても
「自分」が「自分」であること
ここに存在することだけは切って落とせない
いくらそれを「自分」が嫌悪しようとも
そして、そんな自分がたったひとつ信じられて、
心から励ますことができるのもまた
切り離せない「自分」の真の言葉なのだと思った
逆に、自分が自分をダメだと思ったら、他の誰の褒め言葉もお世辞にしか聞こえない
自分が心から自分を褒めて励ます
「あっちゃん」はきっと「私」にとってそんな存在