「卒業するわたしたち」
加藤千恵
コレの続きです

「屋上で会う」
小学生の、みなみ
ある日、同じマンションに住む聖ちゃんに声をかけられる
聖ちゃんはみなみの7歳年上で、昔はよく遊んでもらった
中学生くらいから、聖ちゃんはだんだんハデな感じになって
不良だという噂も流れてきてた
そんな聖ちゃんが、みなみにあげたいものがあるという

大好きだった従姉妹のお姉さん(まきちゃん:仮名)のことを思い出した
まきちゃんはべつにハデでも不良でもなかったんだけど、私の8歳上で
面倒見が良くて、まきちゃんが高校生くらいまで長期休みに会って遊んでもらってた
ある夏休み、私はなんだったか
ノートだったか、おもちゃだったか忘れたけど
「私とまきちゃんのって分かるように、名前を書こうよ!」って言ったんです
で、私が名前を書いて、まきちゃんにも書いてらったんだけど
どうしてだかまきちゃんは名字を書かなくて
私は「なんで名字を書かないの?」ってしつこくしてしまった
まきちゃんは特に何もいわず、困ったように笑って
でも名字は書かなかった
数年後に知ったんですが、
ちょうどそれは叔母(まきちゃんの母)が離婚だか再婚だかする時で
まきちゃんは名字が変わるタイミングだったらしいのです
なにも知らず私は…
この話思い出すと今でも
私の馬鹿やろう!!ってなる
名字なんてどうでもいいのに、なんでしつこくしたんだよ私
という、本の内容とはほとんど関係ない思い出話なんですがつまり
・年上のお姉さんのことをなんにも知らなかった
・子供だし、理解自体追いつかないってこともある
・きっと、言わないだけでお姉さんにはいろいろな事情があったんだろう
・だけど、確かにかわいがってくれてたし
すごく慕ってた
というところから、なんとなく連想したんですよね
ちなみに、その後
私とまきちゃんは、お互いの結婚式にそれぞれ出席しました