「くらやみガールズトーク」
朱野帰子
コレの続きです

最終話
「帰り道」
21時過ぎの病院。鈴子の98歳のひいおばあちゃんが亡くなった
小学三年生の鈴子は、病院からバスで一人、家に帰ることになった
もう三年生だから。もうすぐお姉ちゃんになるから。
夜の街の様子がおかしい。夜のバスも、とっても異様だ。

死ぬこと=生まれ変わることで、
人は人生の節目に、なにか自分が変化を迎えるたびに
ひっそり死んで、ひっそり生まれ変わってきたのかもしれない
不安とともに死んで生まれ直して、またなにもなかったかのように生きていく
成長や、加齢のように、変化は止められない
人生はもしかしたらずっと、強制的に夜のバスに乗せられつづける旅なのかもしれないなぁ
私は今までの人生で何度、夜のバスに乗ったんだろう
はじめて誰かを憎んだとき、好きになったとき
何かを諦めたとき、執着したとき
これからも何度、バスに乗るんだろう