「くらやみガールズトーク」
朱野帰子
コレの続きです

「子育て幽霊」
芙美の60代の母親は、認知症の初期症状を発症した
自慢の母親の変わり様が受け入れられず
冷たく接してしまう芙美
荒れた実家から持ち出したアルバム
芙美を産んだばかりの母と、生まれたばかりの芙美の写真があった

子供を産むことで、女は一度死ぬ
その後の人生は「子育て幽霊」としての執念だけで存在している
という話
子供を産んで、自分自身も一度違うものに生まれ変わった気がしたと
前回書きました
もしかしたら、
私は一回あのとき既に死んでて
それ以降の私は子育て幽霊だったのかもな
そういわれたらそれも納得
骨盤もグラグラ、髪もフニャフニャ、肌もパサパサになって
楽しかったことも好きだったことも忘れた幽霊
子供のことだけが大事な幽霊
だって仕方ないよ
そういうモノになれと言わんばかりの状況だったんだもの
でも今の私は幽霊のまま生きて死ぬのは嫌だと思ってる
幽霊になる前の女には戻れないにしても
一度幽霊になったけど、その後すこしずつ実体をとりもどした女になりたいと思っている
こうして本を読むことも、
自分の気持ちを好き勝手にブログに書いたりすることも
幽霊から生まれ直した女のカケラを集める作業なのかもしれない