「さよなら、田中さん」
鈴子るりか

コレの続きです下差し

「Dランドは遠い」


お母さんとふたり暮らしの花の家に、余計なお金はない。
でも、なにひとつ花は不自由な生活をしてこなかったけど

仲良しの真理恵と美希は今度のお休みにドリーミングランドに行くんだって。


花も絶対に行きたい。

なんとかして、費用を自分で捻出しようとする花だが…




書き方によっては小学生の道徳の教科書みたいな話になりそうなところを

ひと味違う、生き生きとした、誰しも経験あるのではないかという
懐かしい気持ちにさせる話になっている


それは、意地悪な男子にからかわれながら100円ゲットしたときの花の反応、
(それは私の意表をつくもので、なんだか胸がスッとした)


ふと、ぼんやりと心によぎる未来への漠然とした不安感


それを振り払い、踏み止まる気持ちの流れ

それらの描写に説得力があるからだろう。


最後、
「お母さんを悲しませることはしない」と、花はある決心をするんだけど


私にとってそれは、「神」を思う気持ちと似てるなと思った


宗教の話は難しいけれど
たとえば、神棚を飾ったりお布施をすることではなくて


自分の心の中や、または空の上から
「神」が見ているから
ズルはしない。
なるべく正しい行いをしよう。

私にとって「神様」とはそういう存在です

そういう意味で、
花にとって、お母さんは「神様」の一部なのだなと思いました

これは、宮古島の神様パーントゥ