わたしがすべてやりました
南綾子
コレの続きです

「運命のストーリー」
智也は勤め先のリサイクルショップで、十年ぶりに姉の美紀と偶然再会した
ふたりに両親はなく、養父母に育てられた
巨体で、人の気持ちをコントロールすることに長けているが
不思議といつも男から守られる美紀
養母は美紀を「悪魔の子」と呼んだ
美紀はどんな大人になったのか
どうして美紀と智也は再会したのか
今も、過去も、美紀にどんなことが起こったのか

美紀もなかなか恐ろしいんだが
智也もけっこうクズで、やはりそこは姉弟。
だけどやはり、姉弟ということは
多少なりとも子供時代を共有しており
悪党たる以前の時代を共有しているということは、
やはり特殊な関係性である
身勝手な欲望が内側に渦巻いていても、
子供の頃のたわいないエピソードでともに笑い転げる瞬間がある
こんなことになるなんて、一体いつから決まっていたのだろう?
十年ぶりに再会したときから?
もしかして、ふたりがきょうだいとして生まれたときから?
こんなのが運命だとしたら
おぞましい、だけどもなんだか切ない…