すべてわたしがやりました
南綾子

コレの続きです下差し


「あたたかい我が家」


子連れで離婚した沙織。

前夫からは「良き妻、良き母になること」を条件に結婚して「もらった」
でも、結局うまくできなかった。


ちくちくと沙織を貶める実母
実母に追従する嫌味な娘。

心が荒んだ沙織は、不思議な雰囲気の男、ひろしと知り合う




みんなして不気味な話だ…



ひろしがクソ不気味なのはもちろん



流れ流されとりあえず現状維持にしがみつく沙織が不気味すぎる


それもこれも、ナチュラルに娘を貶めて歪んだ快感を得る毒母の影響だということは

想像に難くないのだが



それにしても、もっと

おかしいと疑問を持ち、声を上げて抵抗していいタイミングはいくらでもあった。


値踏みされることが前提の結婚や

簡単に人を裏切って切り捨てる夫

当たり前のように沙織の悪口を娘に吹き込む実母

不穏な動きを繰り返すひろし



沙織はとうに抵抗する力を放棄している

長い間のなにかの積み重ねが、沙織にそうさせたのだろう



沙織はそれでもただ盲目的に

実際はどんなものかも知らない空っぽの「あたたかい我が家」にしがみつこうとする


もはやホラー


幸せな未来がまったく見えないラストだった…