ぼくたちはきっとすごい大人になる
有吉玉青
コレの続きです

最終話
「ぼくたちはきっとすごい大人になる」
ぼくのクラスメートが突然死んだ
昨日までふつうに学校に来ていたのに。まったくわけがわからない。
ものすごい大泣きする女子
彼の分まで生きましょうと言う担任
つらいけど立ち直ろうと言う校長
お通夜には行くものなのよと言う母
良い子だから早く召されたのだと言う父
誰の言ってることも全然ピンと来ない。
ぼくと、友達の智昭、祐の三人だけは
泣くこともせず忘れることもせず
ずっと考え続けている
どうしてあいつは死んだんだ

むかし、命が永遠じゃないとわかったとき
そして、それがいつ終わりがくるのかわからないと知ったとき
暗闇のなか階段を下りているみたいに不安になった。
主人公は訝しんだが
女子や教師や親達の言動は、必ずしも薄情だというわけでもないと思う
皆それぞれ、残された者はなにかしらの方法で
心の整理をつけて前に進むしかない。
彼らは彼らなりの方法で折り合いをつけようと必死なのではないか
少年たち3人は
生きること、死ぬこと、それを悲しむこと、忘れていくことを
うやむやにせず考える。
正解は出なくても。
いつくるかはわからない終わりが、いつか確実にやってくる
そう思いながら生きることは、時にとても心細い
それでも、だからこそ
仲良しで集まって新年を祝ったり、そういうことが心細い足元を照らすのだと思った
それでも光をみつけて進むしかないから