ぼくたちはきっとすごい大人になる
有吉玉青

下差しコレの続きです
二話め。

「悪い友達」


四年生の和馬

正義のヒーローなんて、かっこよくもないし、つまらない奴だと思う。

クラスにも、優等生の森下がいる。
性格もいい。
だけど和馬は森下がなんだか好きじゃない


和馬がどうしてだか惹かれてしまうのは
問題児の大河だ。

大河は成績が悪いだけじゃない、はっきり言って「悪いことをする奴」だ。





大人になる少し前、アンチヒーロー的な存在に惹かれるのはわかる。



だけどさぁ

大河のやってる悪事ってどれもこれもクズだしダサいし

ひとつもかっこよくないんだよな。



なんていうか歪んでる。と思う真顔



森下は優等生だし、鼻につくのもわからんではないが

そんなに和馬ごときに蔑まれるような人間か!?



ヒーローで居る、ちゃんとしてる、ってすごいことだと思うよ?


森下は森下で、無神経でも上辺だけでもなく、

わかりあえないなりに大河のことを考えていると思う



そう、いちばんダッセエのは


そんなふうに他人の内面まで考えることもなく 


表面の一部分だけみてつまんないだのカッコイイだの簡単に判断して



中途半端に感化されて

中途半端に反抗して


上辺だけなんとなく取り繕ってる和馬だと思う。


そういう奴は

デキる人間を妬んでないで、

クレイジーなやつに中途半端に憧れてないで、

 

家でおとなしくジャンプでも読んでろと思う。



大人になるまでに、もう少し自分というものを持てと言いたくなった


いつになくワシ、辛口だもんね