この人と結婚するかも
中島たい子
美術館の職員をしている「私」
昔から、ちょっと関わった男性にすぐ
「この人と結婚するかも…!?」と運命を感じるタイプ
結局、どれもこれも予感だけで恋愛にかすりもしない
毎回毎回、この「予感」ってただの思い込み…?

同じく中島たい子著「ハッピー・チョイス」の感想文を書きましたが
この作品も結婚がテーマかと思いきや
それよりもっともっと手前の「誰かを好きになること」がテーマだと思った
まず、登場人物が魅力的
幼なじみの親友、春ちゃんと千穂ちゃん
(大好きなドラマ、ブラッシュアップライフみたいな女友達)
ちょっと捻くれものだけど、大事なことを気付かせてくれる浅井先生
ちょっと強引な英会話教師、ガス・アンダーソン
(ガスが強引に始める英会話ゲームのシーン、大好きです)
主人公の「私」が
いくつも「この人と結婚するかも?」という妄想をしながらも
頑なに一歩も踏み出さないのは
実物を知ってガッカリしたくないから。かなと思った
実際、知り合った男性「ケン」にも
妄想とは絶妙なギャップがあるのが良かった
生きてるからその日によってコンディションも違うし、ニキビもできる。
(それはお互いさま)
想像と違った。
だからといって、魅力がないわけじゃない。
それをもっと知りたい。
小さい一歩を踏み出せそうなラストが心地好かった
でも妄想してるのが楽しいってのもあるんだよね~