「負け逃げ」
こざわたまこ

「美しく、輝く」
このお話だけは、出版社の特設サイトにて全文読めます



なので、多少のネタバレも恐れずGO!GO!




なにこの超胸糞話。

高校生の女子グループ
漫画家をひそかに夢見る主人公真理子と、ちょっと信用ならないけど「王道」の友達ゆきりんとハラエリ
冴えなくてまわりから浮きまくってるけど、実は真理子と同じ漫画家の夢を持つ美輝ちゃん
ゆきりんとハラエリは美輝ちゃんを馬鹿にしてるし、
漫画家志望つながりで美輝ちゃんと近くなった真理子までハブろうとする
真理子は真理子で、同じ夢を持つ美輝ちゃんにシンパシーを感じながらも
基本は見下してるし
自分よりも美輝ちゃんが先に進んだら許せないし
結局は自分の立場のために
最終的に美輝ちゃんを
すごい勢いで裏切る



ここほんと胸糞ね

私はどちらかというと美輝ちゃんポジションの女子だったし
強者に追従するハラエリポジションだったこともある。
(リーダータイプのゆきりんポジだったことはないと思う)
真理子みたく、立場やパワーバランスを素早く嗅ぎ付けようとしていたこともある。
だからこそ、嫌悪感がすごい
閉塞感!閉塞感!閉塞感!
こんなことしてないと息もできない閉塞感!
真理子の美輝ちゃんへのねじまがった感情、いつかどこかで確実に経験したような
だからこそなおさらグロテスク

こういう感情を思いだそうとすることは、悪夢にうなされて飛び起きたときみたい。
そして、私は思う
「あーあ、良かった。私もうオバサンになってたんだ、良かった」