真夏の方程式

東野圭吾の「ガリレオ」シリーズ。
作者の東野圭吾は、このシリーズを書き始めるとき・・・。
主人公の湯川学を、俳優の佐野史郎みたいな物理学者、とイメージしていた。
この原作シリーズを読んだフジテレビのスタッフは・・・。
福山雅治をイメージしたのだとか。
2013年公開、西谷弘監督。

雪の降りしきる夜、東京の杉並区で女性が視察される。
容疑者として、ある男性が逮捕され、服役した・・・。
その15年後。
子供嫌いの帝都大学理学部准教授、湯川学（福山雅治）。
海底資源調査のオンブズマンとして、海が綺麗だと言われている・・・。
波璃ヶ浦に電車で赴く。
車中、携帯電話で親と話していた小学生恭平と、乗客の小競り合いを軽くいなす。
波璃ヶ浦に到着し、海底資源調査の説明会場へ赴く湯川。
そこで、激しく開発者側に説明を求める、成実を見かける。
説明会終了後、宿泊予定の宿に着いた湯川。
そこで、恭平と再会。
実は、その宿は恭平のおじ、川端重治とおば節子が経営している宿。
そして、成実はそこの娘で、恭平のいとこだった。
恭平は何かと湯川にまとわりつくが、子供嫌いの湯川は相手にしようとしない。
しかし、珍しく、子供を相手にするといつも出るじんましんが出ない・・・。
湯川以外の宿泊客、塚原は節子と何か言い争いになる。
その翌朝・・・。
塚原が、堤防から転落した状態で、亡くなって発見される。
夜、散歩中に謝って転落した、と初めは思われるが・・・。
恭平は「ホントにあやまって転落したの？」と疑問に抱く。
そして、その推理を湯川に披露。
半分、馬鹿にしつつ聞いていた湯川だが、現場の状況を見て・・・。
やはり、他殺ではないか、と考え始める。
実は、塚原は元警視庁捜査一課の刑事。
しかも、遺体の司法解剖の結果、一酸化炭素中毒死で、睡眠薬まで検出される。
塚原は、一体何をしに波璃ヶ浦に来たのか？
一体誰が、塚原を殺したのか？
一体何が、事件のきっかけだったのか・・・？！

子供嫌いの湯川が、恭平とは豊かな心の交流をみせる。
お約束のじんましんが出ないばかりでなく・・・。
ペットボトルロケットを作って、波璃ヶ浦の海の底を見せるよう、一緒に作業。
それを、恭平の夏休みの自由研究用に資料まとめまで。
ネタバレになってしまうけれど・・・。
湯川は、恭平が事件に関わっていることを悟り、彼の将来を本気で案じる。
映画の終盤、自分がしたことに気づいてしまった恭平と・・・。
それを受け止め、一緒に考える、という湯川。
恭平との交流を通じて、湯川もまた一つ成長した、という感じ。
東野圭吾の他の作品でもあるけれど・・・。
子供が犯罪に関わってしまう、ツラいモチーフ。
映画化されたものだと・・・。
レイクサイド・マーダー」とか「百夜行」とか・・・。

そのあたり、観ていてちょっとツラいものがあるけれど・・・。
いつもとは少し違う湯川博士を観てみたいヒト、どうぞ。

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