「徹子の部屋」に上沼恵美子さんが出演していました。

 

 

わたしは、大阪に暮らして長いので上沼恵美子さんのことは、「えみちゃん」と呼んでいます。そして、そのえみちゃんが、東京にお出かけすることになると、なぜか、ドキドキするのです。うまくやってほしい。ちょっとやりすぎたように見えると、いや、違うんだと、全国の人に真意を説明したいような、それは誤解だと弁解したいような、そんな気持ちになるのです。

 

 

つまり、ファンなのです。

 

 

冒頭で徹子さんが一言。

 

 

「1955年生まれ。66歳。まあ、お若いのねえ!」。

 

 

えみちゃん、登場から緊張していることを全身で表現していましたが(わたしもいっしょに緊張しました)、この言葉には、虚を突かれると同時にハートをわしづかみにされたと思います。関西の人気番組だった「怪傑!えみちゃんねる」が傍目に見ても可哀そうなほど不本意な形で終わり、もう年だ、やめるべきか…と悩んでいたところに「まあ、お若いのねえ!」

 

 

そんじょそこらの人間が、そんじょそこらの口調でテキトーに言う「まだまだ若い!」「66歳、若い若い!」ではありません。

 

 

黒柳徹子氏、88歳。えみちゃんより22歳上。テレビ創成期から活躍する司会者であり、女優であり、ベストセラー作家であるところの「日本を代表する女性」が発する「まあ、お若いのねえ!」

 


えみちゃん、番組の冒頭から「まだまだ時間がたっぷりある『若者』」として扱われ、気持ちがグッと上がったことでしょう。わたしも言われたい。

 

「まあ!お若いのねえ」。

 

 

尊敬する(←ここ大事)年上の同性から、「若い」という言葉が「若く見える」という意味でなく「年下」という意味で使われるとき、人は瞬く間に「妹」になるのですね。妹的存在になる。お姉さまを慕う存在になる。かつて慣れ親しんできた妹的立ち居振る舞いに自然に戻る。特に現実の姉妹で妹だった人間は(わたしもそうです)。

 

 

番組の後半、「年も年なんでこの辺で幕閉じてやろうかなという思いもちょっとあるんです」と相談するえみちゃんに、仕事は続けたほうがいいと言い、「そりゃあなたおもしろいもの」。

 

 

いきなり一般化する乱暴をお許しいただきたいのですが、年上がいるっていいなーと思いました。

 

 

そして思いました。年をとるということは、年上になる、ということなんだ。あたりまえのことですが、そのことにも気づいたのです。

 

 

ということは、その下に、たくさんの「妹」ができる、ということです。血のつながりはなくとも、たくさんの若くて迷える妹たちができる。(もちろん、弟たちもできる)。

 

 

娘、息子ができる、と考えるよりも、妹や弟ができると考えたほうが、なんかちょっと素敵な気がします(笑)。いっしょに美しい風景でも眺めながらお茶したいような気分。アドバイスの内容に、ほどよい距離感が生まれて、おせっかいにならない気もする。

 

 

なんか、ちょっと、感じのいい、おねえさんになろう。

 

 

 

★月曜はこちらにも書いています→足の痛みに整骨院の治療は効いたのか、というお話。

 

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