SDGsはもうからない? 蘭DSMはなぜ稼げるのか
「それで、いくらもうかるんだ?」──。持続可能な開発目標(SDGs=エスディージーズ)への取り組みの必要性を説明する社員に、ある日本企業の経営者が発した言葉だ。
SDGsは持続可能でより良い世界をつくることを目指す国際目標である。2015年9月の国連サミットで採択されたもので、30年を年限とする17の国際目標(ゴール)が設定された。現在、SDGsの推進は全ての日本企業にとってマスト(必須)となっている。
日本では「SDGsで社会貢献する」などと声高に叫ぶと、「なにをきれい事を言っているのか」と、うさん臭く見られてしまう傾向すらあるほどだ。
ところが、「社会的に善いことを行うことと稼ぐこととは両立できる」と公言してはばからない企業が欧州にある。
その企業は
米経済誌フォーチュンが15年から始めた「世界を変える企業50社」には、16年から3年連続でリストに入った。
https://fortune.com/change-the-world/
CEOシーベスマ氏は退任に際して社内外に次のような趣旨のメッセージを発した。
「10年前は社会的に善いことと利益とは相反していた。
現在はそれらを両立させることが可能な時代になっている。
そして10年後は、それらを両立できていなれば、誰も働いてくれず、社会から望まれない会社になる」と。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO63332260S0A900C2000000/
このDSMは、炭素税など、環境に違反することが、世界的にコストとして上乗せされる時代がやってきた。
これを出ていくコストと考えれば、SDGsは、お金のかからないものになるだろう。
それと、アメリカやヨーロッパでよく見受けられるが、
寄付や、環境に良いことにお金を使いたいという風潮があるので
その考えが日本にもやってくると、一挙に、SDGsに取り組んでいる会社が儲かるというより
取り組んでいない会社が、選ばれなくなる可能性は高い。
女性を採用しない会社、人種に偏りのある会社などが
選ばれてないと同じことがSDGsでおきるだろう。