40歳の区切りを前に思う事 | ラクダと旅する日常

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先月39歳になりました。40という区切りを前に思うことを綴っておこうと思います。

 

私の母校である文化服装学院の話から。

文化服装学院は戦前から洋裁の女学校として始まり、戦後は日本で初めて男子学生を受け入れ、

多くの有名デザイナーを輩出、2015年には世界のファッションスクールランキングで2位を獲得するなど、ファッション業界にとって基盤となっている学校です。

その学院に小池千枝という名誉学院長がいました。

学院長による「石に布を被せて立体裁断を学ぶ」という有名な授業があり、

当時80代後半だった学院長のその授業を私も受けることができました。

2014年に98歳で他界されたそうですが、真っ赤なイブサンローランのジャケットを着ていた姿が記憶に残っています。

 

小池氏は元々教員として戦前から学院に勤めていたのですが、40歳の時、子供を親元に預け船で一月かけ渡仏(当時は40と聞きましたがWikiでは38歳となっていました)パリで立体裁断を学び、そのクラスメイトにイブサンローランがいたというのも有名な話で、日本の服飾の土台を築いた人物です。

18歳の学生当時その話を聞き、自分が40歳になった時は想像もできないけど、そんな風に新しい世界へ行き新しい事に挑戦するような気持が持てるだろうかと漠然と思いました。

その後卒業と同時に海外生活は22歳で突入し、新しい世界というなら早々に体験し、異国での出産子育て仕事に追われました。

30代半ばの頃はすでにやりたい事はやったし、子供たちが幼いから死ぬわけにはいかないけど、

自分の人生としてはいつ死んでも後悔しないとも思っていて、燃え尽き症候群のようだったと思います。

そんな時にふと母校の学院長の事を思い出しました。

マラケシュはイブサンローラン所縁の地。私の中でイブサンローランといえば小池氏なのです。

30半ばで燃え尽きている状態で、やっぱり40歳でもう一度新たな事に挑戦するモチベーションを持つなんて無理、と思ったのでした。

 

〈マラケシュのイブサンローラン別荘マジョレル庭園〉

 

そこから次男も小学校へ入った途端自分の時間が増え、何故か中国ドラマにハマり、ドラマを見る為だけに中国語を独学。10年雑貨業をやった節目でもあり仕事よりドラマ鑑賞に敢えて時間を使い、コロナで家に居ることが主だったこの2年の間に40~80話もあるドラマを50作品以上、中文字幕で完走しました。

 

中国語はあくまで趣味ですが、気付けばもう一度新しい事に挑戦する熱意が沸き起こっていたし、

あの時想像もできなかった40歳という年齢を一歩前にして、もう一度新しい世界を体験したり、何かに挑戦したい気持ちが芽生えていました。息子2人が小学生になり手が離れたのが大きいですね。

 

 

2年間モロッコから遠く離れた中国に脳内留学したお陰で、今一度モロッコに対する興味も復活気配です!(実は少々飽きていました;)

40に限らず、50でも60でも、何かに挑戦するモチベーションを失わないでいたいと思います。

まだ何か形になっているわけではないけど、「何か」やってみたい。行ってみたい。そういう気持ちがある事が大切。

とりあえずこの一年は家も仕事も断捨離し整理して、頭の中も整理して、40歳の区切りを迎える一年にしたいと思います!

 

 

 

モロッコ雑貨とモロッコインテリアAtelierFOUKARI

 

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