土曜日、娘Yを誘って上野都美館でバルテュス展を見てきました。
会場入り口では若き日のバルテュスのポートレートが、端正な容姿で彼独特の美の世界へと観客を誘っています。
バルテュスは1908年、パリで芸術一家に生まれました。
彼の創作の歴史は11才の時に描いた愛猫みつの物語に始まります。
40枚からなる素描 は彼の天才ぶりを伺い知るのに充分と言えるでしょう。
久しぶりにドキドキするような高揚感を覚え1枚1枚作品を堪能しながら足を進めていきました。
バルテュスといえば少女を描いた作品で知られていますが、少女から大人に変わる一瞬の美を捉えた彼の作品からは言い知れぬ緊張感が漂ってくるように感じます。
これらは大胆な構図から エロスか芸術かというような論争を巻き起こすこともあったようですが、その斬新な描写からも卑猥さを感じることはありませんでした。
まさにバルテュスのいう この上ない完璧な美の象徴 ということなのでしょう。
嵐が丘の挿し絵として描いた作品も興味深く見ることができました。
バルテュスが嵐が丘の舞台となったムーアに心ひかれ描いたものだそうです。
悲恋の二人ヒースクリフとキャシーにバルテュス自身のかなわぬ恋心を重ね合わせて描かれていて、のちの作品の原型となっているものもありました。
また、終の棲となったスイスのグランシャレにあった最後のアトリエが再現されていて、バルテュスの息使いが感じられるような展示となっています。
バルテュスはここで93年の生涯をとじる直前まで創作を続けていました。
今回が初となるこの展示には美しき日本女性であるバルテュス夫人節子さんの多大な協力があったようです。
感動いっぱいの今回の展覧会、書きたいこともいっぱいですが、このへんで。
娘Yもすっかりバルテュスが気に入ったようでしたよ。
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