こんにちは、スタルペスです。

九州自動車道の下り車線を久留米から熊本方
面に走っていると、久留米ICを過ぎて左側
に遺跡のようなところがあり、いつも通るた
びに気になっていたのですがこれが古墳だと
いうことが解り、さっそく行ってみることに
しました。


※祇園山古墳の墳頂から九州自動車道を臨む



名前は「祇園山古墳(ぎおんやまこふん)」
とのこと、なんでも魏志倭人伝にある「卑弥
呼」の墓ではないかと言われているとのこと。

場所は、久留米の人なら誰でも知っている、
筑後国一ノ宮「高良大社(こうらたいしゃ)
」のある高良山から延びる丘陵地の先端にあ
ります。


※ここを真っ直ぐ行くと祇園山古墳です。



この「祇園山古墳」は九州では数少ない方墳
です。卑弥呼の墓と言えば、奈良纏向にある
箸墓古墳のような前方後円墳を連想しますが
方墳とは意外でした。


※丘の上に祇園山古墳があります。



方墳の規模は東西23.7m、南北22.9
m、高さ6mで、高さの1/4は地山から方
形に削り出していて、その上に盛り土をして
いるとのこと。墳丘基部は本来の地形を楕円
形に整形をしており、その上に方墳を築造し
ています。



※これが祇園山古墳です。



葺石は墳丘裾部と上段の盛り土部分の2段に
施されていたようで埴輪列などは見つかって
いません。 

「魏志倭人伝」では、卑弥呼が亡くなった時
直径百余歩もある大きな塚を作り、奴婢百余
人を殉葬したとされています(卑彌呼以死、
大作冢、徑百餘歩、殉葬者奴婢百餘人)。

塚の大きさが直径で記されているところから
前方後円墳というよりは円墳の方がすんなり
とくるようです。


※墳頂中央にある主体部の箱式石棺



ここ「祇園山古墳」の基部は楕円形をしてお
り、直径で測ることに矛盾はないとの考え方
です。 

また、この方墳の周りには、おびただしい数
の埋葬施設が発見されています。


※墳丘裾部の葺石



甕棺墓3基、石蓋土壙墓32基、箱式石棺7
基、竪穴式石室13基、その他7基の埋葬施
設が確認されています。

甕棺は糸島地域の甕棺の末期形式のものであ
ることから被葬者や従者は伊都国との関連が
あるものと考えられています。 


※古墳の周囲には数多くの土壙墓などの墓があります。



確認できただけて66人以上が埋葬されてお
り、これが殉葬された者たちと考えれば、魏
志倭人伝の記載も真実味を帯びてきます。

この方墳の築造年代は、副葬品などから3世
紀中頃と考えられており卑弥呼死亡時期(2
42年~248年)とピッタリです。


※方墳というのがよくわかります。



他にも、石棺はあるが槨が無いこと、石棺に
朱が塗られていることなどから卑弥呼の墓と
する根拠になっています。 

その上、この筑後川中流域の筑後地方は、邪
馬台国の有力候補地ともなっておりここ高良
山中腹は筑後平野を一望の元に見渡せる絶好
の位置にあり、磐井の乱では磐井がここに陣
を置いたと言われていますし、豊臣秀吉の九
州征伐の折にはここ高良山に本陣を置いたと
言われています。またこの周辺には古代山城
と言われている国指定史跡「高良山神籠石」
もあります。戦略上も重要な場所であったこ
ともその理由の一つとなつています。 


※この古墳、道路公団(NEXCO西日本)の土地?



ただ、素人考えでは、この古墳の周辺から出
土した甕棺墓から後漢鏡や大型の勾玉などの
豪華な装飾品が出土しており、鉄製の武器や
農機具なども出土しています。

この卑弥呼の墓の周りにある埋葬施設が殉死
をした奴婢たちだとしたら、副葬品がちと豪
華なように思います。そもそも殉死が日本で
行われていたのかも疑問です?


※葺石というより石垣?



日本書紀では、野見宿禰が殉死の代わりに人
馬の形をした埴輪を提案したとありますが、
この、「卑弥呼の墓説」では埴輪がないのは
殉死が行われたからだとの根拠になってます
が果たしてそうなのか?私にはよく解りませ
ん。

ただ、私たち日本人の先祖が殉死の文化をも
っていたとは思いたくないだけなのですが・
・・ 

ところで、この「祇園山古墳」には、葺石な
のか石棺の破片なのかよく解りませんが、赤
い塗料がついた石がいたるところにあります。
これは石棺についていた朱(水銀朱?、赤色
顔料?)、それともただのペンキ?


※これ、ペンキ?(赤色顔料にしては鮮やかすぎる)


※これも・・・?


※これもペンキ?


もしかしたら新発見??


・・・・
 

さて本日のランチです

久留米市のカフェ「ときどき食堂」さんです。
グリーンカレーがおいしいということで伺い
ました。

家内は「海老のグリーンカレー」、私はちょ
っと冒険して「カオマンガイ(海南鶏飯)」
というメニューを注文。


※グリーンカレー



鶏のスープで炊き込んだごはんの上に茹でた
鶏がのっけて食べるタイ風の定食といった感
じの料理です。

待っていると初体験の「カオマンガイ」がや
ってきました。


※カオマンガイ(海南鶏飯)



ライスは、インディカ米(タイ米)です。
25年ほど前のコメ不足の時のタイ米を経験
しているので、ちょっと引き気味でしたが一
口食べてみたら、意外にイケます。添えてあ
るタレ?をつけて食べるとピリッとしてこれ
またうまい!

付け合せのレンコンの挟み揚げも絶品でした。

ごちそう様でした。