こんにちは、スタルペスです
今回の家内とのドライブは、国道501号線で左手に有明海を見ながら北に向かいます。大牟田からは有明海沿岸道路に乗り筑後川を渡り佐賀市諸富町の「石塚古墳」に行ってきました。
熊本市から佐賀市にいくには、以前は九州自動道を鳥栖JCT経由で佐賀市に入っていましたが、有明海沿岸道路ができてからはこちらのルートで行くことが多くなりました。
早く熊本県側にも延びてくれれはいいなと思ってます。
※有明海沿岸道路が延びてくれれはいいのに(国土地理院の地図)
目的の「石塚古墳」は福岡県大川市の筑後川を渡ってすぐのところでありました。
諸富町体育館の駐車場に車を停めさせていただき、歩いて向かうことにします。
※2021年12月に訪問し歩いて渡った「筑後川昇開橋」(大川市)
今回この古墳に伺った理由は、佐賀平野の海抜3mのところに造っている古墳ということだったからです。
普通、古墳は丘陵地の先端部等、少し高いところに築かれるのが一般的です。
しかし、この「石塚古墳」は当時は海だったのではないかと思われるほど、低地に築かれているから驚きです。
※真新しい石塚古墳の案内板
※石塚古墳は、水田の中にあります。
※石塚古墳は昭和63年にこの水田の圃場整備工事の際に発見されました。
なぜ、この被葬者はこんなに低いところに古墳を作ったのでしょうか?
現地に行ってわかったのは、周りはすべて水田で高いところは全くありません。
古墳が丘陵地の高い位置に築く大きな目的は、被葬者または築いた豪族一族の権威を支配地域の人々に見せつけるためにどこからでも視野に入る高い位置に築くことだと思いますが、この諸富町に来てみると四方に高い場所はなく、全く起伏のないただただ平坦な土地が広々とあるだけです。
※現在、石塚古墳は石室が埋め戻されて僅かに盛ったコンクリートがあるたけです。
北に20Kmほど行ったところには背振山系の丘陵地がありますが、この古墳の被葬者はそこまで広大な支配地域はもっているはずもなく、当然他の支配者の土地に墓を築くことはできません。
もしも仮にそこに大型の前方後円墳を築いたとしても、いくら古代の人々の視力がいいといっても領民から仰ぎ見るようなランドマークにはなりえません。
※「石塚古墳」(向こうに見える建物は、諸富町文化体育館)
古墳は、その地域、その場所で首長が最も効果的な場所に築くしかなかったのだと思います。
この「石塚古墳」の説明板には全国的にも非常に珍しい低平地に築かれた古墳であるとともに、墳丘はなくなっていると記されています。
また、この墓の被葬者は筑後川を利用した海上交通を掌握していた豪族ではないかと書かれています。
※埋め戻された石室の形が解るようしています
※この古墳の周りには、山が見えません。
この古墳は正確には石塚古墳1号墳と呼ばれ、他にももう1基見つかっています。
しかし、いずれも墳丘が消失して無くなってしまっています。
筑後川は筑紫次郎(つくしじろう)と呼ばれ、利根川の"坂東太郎"、吉野川の"四国三郎"とともに日本三大暴れ川と言われる河川です。
おそらく築いた墳丘はあっという間に流されてしまったのではないかと思います。
※発掘当時の石室の様子(現地案内板の写真より)
1号墳の横穴式石室からは挂甲や金銅製装飾金具等の豪華な遺物が多数出土しています。
特に挂甲は、胴甲1領分がほぼ完存して残っていたり銅製飾金具は3点以上が出土し、馬具に用いる杏葉は鉄地金銅張のもので7点も出土しています。
※完全な形で発見された「挂甲」(現地案内板の写真)
このように豪華な副葬品が残っていたのもまた、墳丘が早い時代から消失したことで後世の人たちも古墳があるとは思っておらず盗掘に会うことがなく、石室の中でタイムカプセルのようになっていたからではないかと想像できます。
※豪華な金銅製飾金具です(被葬者の力の大きさが解ります)
※金銅製辻金具(現地説明板の写真より)
また、この古墳で注目したいのは、遺物と同時に出土した須恵器が八女地域特有の形式を持っていることです。このことは有明海沿岸地域との交流が活発だったことを示しているのだと思います。
※石室の様子が見たい!!
※これは実際の墳丘ではありません。埋め戻しコンクリート塊です。
この日利用させて頂いた「有明海沿岸道路」が熊本まで延伸すると、肥前・肥後の距離感は無くなり古代の「火(肥)の国」と同じように同一の文化圏として「火の国」に戻るのではないかと期待しています。
※佐賀平野には地平線があります
・・・・・・
さて、この日のランチは「石塚古墳」のある佐賀市諸富町内で頂きました。
伺ったお店は家内の好物のハンバーグ屋さんにしました。
事前調査では地元では人気店と言われている「ハンバーグむとう」さんです。
11:30分開店のところ、15分くらい遅れての到着です。
小さなお店ということでしたので、もしかしたらすぐに満席になるのではと心配し急いでお店のドアを開けたところ、
満席どころか店内にすでに2組4名の方が待っています。
しかも、座席についているお客様は料理はまだ運ばれていません。
あ~遅かった!!
想像以上の人気店たでした。
※「ハンバーグむとう」さんです。
※カウンター4席、4~5人掛けテーブルが2つの小さなお店です
店主さんから、すでに4名のの方が待っているので時間がかかると思いますが・・・いいですか?
と声をかけられます。
ここまで来たので「はい、大丈夫です」と言い待ち行列に並びます。
・・・・
店主さんが走り回ってとても忙しそうです。よく見るとこのお店は店主さん一人で切り盛りしているお店です。
家内は一緒に待っている2組のお客さんと楽しく話していて、待っている時間も苦痛ではないようです。
私は、忙しそうにしている店主さん動きを追っていると時間の経つのも忘れて見入ってしまっています。
※店内には一人でしているので理解を求める注意書きがあります。
人気店を一人で切り盛りするにはそれなりの能力がいることがわかります。
この「ハンバーグむとう」さんの店主(たぶん、武藤さん)の動きには無駄な動きは一つもありません。
忙しく動いていますが、とても効率的な動きをしています。
手際よく注文を聞いて、お冷を出して、サラダを出して、またカウンターのお客さん注文を聞いて、ハンバーグを焼いて・・・一人しかいないとは思えないほどスピード感のある動きをしています。
※思った以上に美味しいサラダです。
・・・
入店して30分くらいでしょうか、前のお客さんたちは食事も終わり店主さんがテーブルの上の食器類を片付け、アルコールを吹き付けテーブルを拭き上げ、私たち2回転目のお客様がテーブルに案内されました。
※このハンバーグの大きさ「写真」でわかるかなぁ?
もうそのころには3回転目のお客様も待っています。4回転目になりそうなお客様は店内には入りきれないので駐車場の車の中で待っています。
めちゃめちゃ・・すごいお店です!!
※このソースが絶品です(ハンバーグのアップ)
しばらくすると私たちが注文したハンバーグランチセットのジャポネーズソースが運ばれてきました。
家内のごはんは「普通」、私は「ちょっと大盛」を注文。「大盛」まで無料だそうです。
じゅうじゅうと湯気が立つあつあつのハンバーグが運ばれてきました。
普通のハンバーグよりもはるかに大きな(長い)ハンバーグです。
※「ちょっと大盛」は普通盛の倍以上の量があります。
・・・・しかし・・・
一口食べると・・・「うまい!!」と唸る味です。
肉々しくて、しかも柔らかい、だれもが「おいしい」と感じる万人好みのハンバーグです。人気店なのがよくわかります。
ジャポネーズソースはご飯にもピッタリと合う味で、夢中でハンバーグとご飯を掻き込みます。"ちょっと大盛"は普通のお店の「大盛」よりも多い量です。
シニア世代にはちょっと厳しい量でしたが、ハンバーグのおいしさに背中を押され、あっという間に完食!!です。
・・・・・
夢中で食したため汗がポタポタと落ちてきます。
※一人で切り盛りしているのでお冷はテーブルに置いていますが、水ではなく「麦茶」がうれしい!!
大満足のハンバーグだした。
「ごちそうさま」でした。