こんにちは、スタルペスです。

今回の家内とのドライブは佐賀県唐津市です
14歳の愛犬も一緒ですが老犬なので後ろの
座席でずーっと寝ています。

まずは、「久里双水古墳(くりそうずいこふ
ん)」です。


※久里双水古墳公園

全長108.5m、後円部の直径62.2m
、前方部の幅42.8mの大型の前方後円墳
です。 

丘の上に築造されているので、実際にはすご
く大きな古墳に感じられます。


※巨大な古墳に見えますが、これは丘陵部です。


3世紀末から4世紀初頭にかけて築造されて
いる、いわゆる前期古墳と言われる古墳です。
前期古墳の特徴の一つである柄鏡式に近い墳
形をしています。


※前方部から後円部を臨む


昭和56年に発見され、平成6年の学術調査
で出土した土器から日本で最も古い古墳の一
つであることが確認されています。



※後円部から前方部を臨む


ここ唐津市は、魏志倭人伝でいうところの「
末盧国(まつろこく)」の舞台です。

朝鮮半島から「対馬国」、「一大国」(壱岐
)を経て九州に最初に上陸するのがここ唐津
「末盧国」です。

四千余戸の人口があり大陸との窓口と栄えた
ところです。

唐津市には日本最古の水稲耕作遺跡「菜畑遺
跡」もあり倭国でも最先端の地域だったこと
が窺えます。


※後円部の墳丘下に祠と大きな木


この唐津市にある日本最古級の古墳・・・

3世紀末の築造??

まさに奈良県纏向(まきむく)の箸墓古墳(
はしはかこふん)の築造年とも近い年代の古
墳です。

もしや・・・卑弥呼??

前方後円墳も・・・もしかしてヤマトの墓制
ではなく九州が発祥??

夢が膨らむ古墳です。


※どこまでが丘陵でどこからが墳丘なのかよくわかりま
  せん。

後円部の墳頂に古墳主軸から直交する形で竪
穴式石室の主体部が発見されており、長さ2
.5m、幅0.9m、高さ1.0mの粘土で
覆われた石室に3枚の天井石で蓋がされてい
ました。

石室の床面は両端が反り返った特異な形をし
ており、内部は一面に赤色顔料が塗られてい
ました。

現在、この石室を復元したレプリカがこの公
園の一角の覆屋にガラスで覆われて展示して
おり内部を見学することができます。


※覆屋に石室のレプリカが展示しています。


石室内からは鏡1枚、碧玉製の管玉2個、天
井石の間から刀子が1つ出土しています。 


※ガラス張りの石室レプリカ


中でも埋葬頭位から出土した「盤龍鏡(ばん
りゅうきょう)」は中国製で末盧国が最後に
中国から直接入手した鏡ではないかと考えら
れています。

「盤龍鏡」は1世紀~3世紀に後漢時代に作
られたもので、日本では古墳時代前期から中
期の古墳から出土しており71例が見つかっ
ているとのことです。


※ガラス越しの写真は反射して写すの難しいなぁ〜

しかし、この久里双水古墳から出土した鏡と
同じ文様のものはなく、近似した文様が楽浪
郡のあった朝鮮半島や中国の古墳から発見さ
れているとのことです。

まさに、魏志倭人伝の世界です。

中国から贈られた鏡なのか? 交易で手に入
れたものなのか?

まさにこの「久里双水古墳」が「末盧国」の
王の墓なのかもしれません。