こんにちは、スタルペスです。

以前から気になっていた遺跡「鴻臚館跡(こう
ろかんあと)」に行ってきました。

飛鳥時代には「筑紫館(つくしのむろつみ)
」と呼ばれており唐・新羅の使節を迎える今
でいう"迎賓館"兼"宿泊施設"の役割を果たして
いました。

また、遣唐使もこの鴻臚館に宿泊したのち、
大海原に旅立っていったとのことです。

※鴻臚館跡展示館

海外の使節はまず鴻臚館に入館して大宰府や
都へ上ることとなっていました。筑紫館(鴻
臚館)と大宰府の距離は約16Kmほどあり
ますが、そこに最大幅10mの側溝を完備し
た直線道路が敷設されていたそうです。


※展示館内に鴻臚館の建物の一部が復元されています。

以前、ブログで「水城」の紹介をさせて頂き
ましたが、水城の西門はこの古代官道が通っ
ていた道であることが解っています。


※以前「水城」を紹介した際の西門の旧官道跡

この鴻臚館跡は、福岡城域の一角にある「平
和台球場」から発掘されました。

もう少し正確には外野スタンドのあたりから
発掘されたようです。


※鴻臚館跡が発掘された状態のまま保存されています。


「平和台球場」と言うと・・・

西鉄ライオンズ、太平洋クラブライオンズ、
クラウンライターライオンズ、福岡ダイエー
ホークスと歴代のプロ野球チームの本拠地だ
ったところです。


※在りし日の「平和台球場」(HPからお借りしました)

懐かしくて涙が出てしまいそうです。 

全盛期には鉄腕"稲生"や中西太などが活躍、
石田純一の妻、東尾理子の父は、往年の名投
手、"東尾修"です。

私のような古い九州人は子供の頃は西鉄"ライ
オンズ"のファンだったので、ダイエーホーク
スが福岡に来た時"南海ホースクス"のイメー
ジがあってなんだか素直に受け入れることが
できなかった記憶があります。


※現在の平和台球場跡です(鴻臚館広場)

今も"西武ライオンズ"のルーツは九州だとい
う親近感を感じているのは私だけでしょうか?

その舞台の「平和台球場」も今は無く、現在
は「鴻臚館跡展示館」として発掘された状況
を展示・保存する施設となっています。


※鴻臚館の遺跡(礎石は平安時代の建物跡だと思います)

鴻臚館跡には、飛鳥時代の筑紫館の建物跡、
奈良時代の筑紫館跡、平安時代の大型礎石建
物の跡など3つの時代の遺構が同じ場所で出
土している大変貴重な遺跡です。


※白磁の皿


展示館には、発掘により出土した多量の瓦類
の他、中国製の青磁や白磁などの陶磁器やイ
スラム陶器や西アジアのガラス器など国際色
豊かな出土品が展示されています。


※青磁の"椀"、"水差し"、"壺"


※新羅の陶器(左側)、イスラムの陶器(右側)

古代からこの福岡の地は、国際交易の拠点だ
ったことが伺えます。