昨日の「らららクラシック」(NHK Eテレ 土曜日 21:30~22;:00に放送中)は、神奈川県秦野市で行われた公開収録の第1回目だったよ。

 今回は、MCと東京フィルハーモニー交響楽団がステージ上で対面するという豪華なもの。

 

 そして、何よりもこの日のゲストは、あの才色兼備な

 

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茉奈chanだったとあれば、そりゃ見ないわけにはいかないよね。

 

 それで、どうして茉奈chanが、クラシック番組のゲストになったのかといえば、やはり才色兼備だから、クラッシック番組のゲストにふさわしい…というのもあるんだろうけど、それだけじゃないんだろうね。

 実は茉奈chan、高校のときは、吹奏楽部に所属していたということもあったんだろうね。

 

 ちなみに言うと、佳奈chanもやはり吹奏楽部で、茉奈chanはトランペット、佳奈chanはテナーサックスをやっていたんだよ。

 

 そして、もう一人のゲストはクリス松村さんだったよ(って言うか、茉奈chanと扱いが違い過ぎるやん)。

 

 実は、NOBURINもこの公開収録には行きたかったんだよね。

 でも、この公開収録があったのは平日、しかもその日はどうしても外せない仕事があったもので、休むわけにもいかず泣く泣く断念…テレビの観覧と相成ったというわけ。

 

 今回の「らららクラシック」では、視聴者からの疑問を、オーケストラを使って実験をしてみて、その疑問に答えていこうという何とも大胆な(?)企画だったんだよ。

 

 何しろ茉奈chanも「(オーケストラを使っての)実験だなんてぜいたくですよね。いいんですか?」と言ってたくらいだからね。

 

 

 

 それでは、最初の質問。

 「弦楽器はどうしてバイオリンに人数が多いの?」というもの。

 オーケストラの弦楽器は、時代によって違いはあるとは言うものの、現在では、バイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスを使うが一般的。

 その弦楽器は高音の楽器になるほど人数は多くなり、特にバイオリンは第一バイオリン、第二バイオリンに分かれているほど。

 

 ちなみに、現在のオーケストラの標準的な編成は、第一バイオリン:16、第二バイオリン:14、ヴィオラ:12、チェロ:10、コントラバス:8なのだとか(これと異なるケースもないことはないみたいだけどね)。

 

 というわけで、さっそく実験してみたよ。

 同じ曲を通常の人数で演奏、弦楽器を同じ人数にして演奏の2パターンで聴き比べてみたよ。

 

 その結果は、同じようにも聴こえるけど、なんかビミョーに違うんだよね。

 同じ人数だと、低音の楽器の音が大きくて何か違和感があるような…。

 実は、バイオリンは主旋律を担当しているから、その主旋律であるバイオリンの音が鮮明に聴き取れるようにするために、人数を多くしているみたいだよ。

 

 もちろん同じ人数にしても、違いはビミョーなものだから、できないわけではない。

 でも、料理にたとえると、同じ人数だと、「なんか味が薄いなぁ」というところに、塩味を足してみる(バイオリンの人数を増やしてみる)と、「これは美味い」ってなるようなものなのかな?

 

 東京フィルハーモニー交響楽団のコンサートマスターである三浦章宏さんによると、「これぐらいの人数の割合だと一番メロディーが美しく響くと、先人たちの試行錯誤の結果でこうなったのだろう」ということなんだって。

 ニャルホド、オーケストラの人数一つにしても、先人たちがいろいろと試してみたからこそ、今の人数がベストであるということが分かってきて、今の形に定着するようになったんだね。

 

 

 

 では、次の質問。

 「クラリネット奏者の足元に、演奏に使っているのとは別にもう1本~2本クラリネットを置いているにはなぜ?」というもの。

 

 いや~、NOBURIN自身、オーケストラ自体は見たことはあるけど、足元にクラリネットを置いているのは気がつかなかったよ。

 それにしても、よく見ているよね。

 

 これって、予備のクラリネットなの?…というわけで、茉奈chanがクラリネットを見せてもらうと…クラリネットの長さが違ったよ。

 オーケストラで使うクラリネットには、変ロ調管(B♭管)のものと、イ調管(A管)のものがあるんだって。

 この2本のクラリネットは、長さが違うということで、同じ音を出すときも、指の押さえ方がまったく違うんだって。

 それじゃあ、どうして、わざわざまったく違う2本のクラリネットを使うのかというと、曲調(ハ長調とかニ短調とかいうやつね)によって吹きやすいほうを使っているからなんだって。

 

 でもって、曲によって、クラリネットを変えてる…と思いきや、なんと、曲の途中で変えることもあるんだって。

 何しろ曲によっては、途中で変調(例:ニ短調→ハ長調というようにね)する曲もあるわけだからね。

 でも、クラリネットは変えても、マウスピースは同じものを使っていて、クラリネットを変えるごとにマウスピースを付け替えているんだって。

 

 それじゃあ、どうして、マウスピースはクラリネットを変えるたびに付け替えるのかというと、マウスピースについてるリードは、乾燥しやすくて、演奏の途中で置いておくだけでも乾燥してしまい、いざというときに音色が出なくなることがあるということと、クラリネットは変えても音色は統一する必要があるから同じマウスピースを使うんだって。

 

 その後、実際に演奏をしてみて、クラリネットの取り換えとマウスピースの付け替えをするところを見てみたよ。

 

 

 続いての質問。「指揮者って本当に必要なの?」というもの。

 ええ~、それ言うか?それって、いくらなんでも失礼なんじゃないの?

 下手すれば、指揮者が怒って帰っちゃって、番組がメチャクチャになりかねないんじゃないの?

 

 というわけで、この質問は、当の(?)指揮者である川瀬賢太郎さんに聞いてみたよ。

 「そんなの必要に決まってるじゃない、何言ってるんだ、失敬な!」…という答えが返ってくると思いきや…(って言うか、いくらなんでも公開放送でそういう言い方をするわけないってば)。

 

 川瀬さんの答えは意外にも「グレーゾーン」なんだって。

 つまりは、指揮者がいなくても、オーケストラはできないことはないみたい。

 何しろ、オーケストラの演奏をしているのは、みんなプロだからね。

 それゆえ、みんな演奏する曲を解釈するだけの能力はあるはず。

 

 ただ、プロであるゆえに、演奏者は個人個人の解釈があったりするわけで、それをバラバラに演奏されたら、オーケストラは成立しなくなる。

 そこで、どのように演奏するのか、どんな味付けをするのかをまとめる指揮者が必要になってくるというわけ。

 それが示されるのがリハーサルのときで、指揮者の仕事の8割~9割は、リハーサルのときなのだとか。

 

 そりゃ、いくらなんでも本番のときに、「このパートはこういう感じでいく」なんて言えないから、リハーサルのときに演奏者に入念な指示を出しているんだろうね。

 

 極端に言えば、同じ曲を同じオーケストラが演奏しても、指揮者が違えば、まったく違う感じの演奏になることもあるんだって。

 

 さらには、指揮者がしっかり合図を出さないとアンサンブルしにくい曲もあるんだって。

 

 その典型的な曲が、ベートーベンの交響曲第5番。

 

 …と言っても、どんな曲かさっぱり分からない人もいるかもね。

それじゃあ、もっと分かりやすい言い方をすると、ベートーベンの「運命」ね。

 

 こういえば、さすがにほとんどの人は、どの曲なのかもう分かったと思うけど、まだ分からないという人のために、もっと分かりやすく言うと、ベートーベンの「ジャジャジャジャ~ン」っていう曲ね。

 

 こういえば、いくらなんでもさすがに分かったよね。

 これでもまだ分からないという人は…知らん(って、何、匙を投げてるねん)。

 

 このベートーベンの交響曲第5番第1楽章の出だしのところ…まさに、「ジャジャジャジャ~ン」のところは、川瀬さんのようなベテランの指揮者ですら毎回苦戦しているほどなんだって。

 

 それを聞いたクリスさんは、「いちばん簡単そうだけど、違うの?」だって。

 というわけで、そこまで言うならと、クリスさんにその出だしの部分の指揮をやってもらったら…なんかテンポがずれていて変。

 これには、会場も爆笑だったよ。

 

 それじゃあ、どうして、ベートーベンの交響曲第5番第一楽章の出だしの「ジャジャジャジャ~ン」のところはそんなに難しいのかというと、最初が休符記号から入っているから。

 つまりは、楽譜の最初が8分休符から入って、演奏は2音目からになるから、最初のところで指揮棒を上から下に一気に振り下ろさないと、演奏者も合わせにくいというのが、この曲が難しい理由なんだって。

 

 特に、クリスさんみたいに、最初が休符記号で始まってることを知らないで指揮をしたら、そりゃ合せるのは至難の業なんだろうね(もっとも、プロの指揮者だったら知らないはずはないけど)。

 

 その「らららクラシック」の公開収録の模様は、来週土曜日7月23日21:30~NHK Eテレで後半の模様が放送されるよ。

 

 そして、前半を見逃してしまったけど、見てみたいという人は、7月21日(木)の10:25~10:55に再放送があるよ。

 

 後半にも、もちろん才色兼備な茉奈chanは登場するよ。

 

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