光る君へ第7回あらすじ&感想後編 | NobunagAのブログ

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光る君へ

第7話「おかしきことこそ」後編



まひろたちと共に、

民らが散楽を楽しんでいると


「我ら東三条殿の者ぞ!」


「右大臣様を愚弄するとは許さん!

散れ、散れ!」


と棒を振り回した

藤原家の武者たちが

乗り込んできた。


直秀はさすがの身軽さで

武者を投げ飛ばした。


他の者たちも各々、

立ち回りながら

なんとか立ち向かうも

殴られ倒される者もいる。


まひろは驚きながら

倒れた者を庇う。


そこへ馬に乗った道長が

やってきた。


「やめろ!道長である!」


道長は叫ぶが今度は

検非違使の集団が

大挙してきた。


「検非違使だ!引け!」


散楽の者たちは急いで

逃げ出した。


「逃げろ!」


道長の目に追われて逃げる

まひろと乙丸が見えた。


「お前、あの時の!」


そう言ってまひろに

掴みかかったのは

かつて直秀と間違えて

道長を捕まえた男だ。


乙丸が庇おうとするが


「邪魔だ!」


と殴り飛ばされてしまう。


「何するの!」


「こっちに来い!」


まひろを乱暴に掴む男だったが

道長が止めに入った。


道長は男を殴りつけると


「来い!」


とまひろの手を引き、

走り出した。


「乙丸!」


乙丸は気を失い倒れているが

道長はひたすらまひろを

連れて駆けた。



ようやく誰もいない場所へ

たどり着く二人。


まひろは道長に手を

握られていることに気づく。


道長も気まずそうに

手を離した。


まひろはかなしそうに


「みんなに笑ってほしかった

だけなのに…

私が考えたの」


と道長に伝えた。


「俺たちを笑い者にする

散楽をか?

そうか…」


道長のことを傷つけて

しまった…と悲しそうに

うつむくまひろだが、

道長はほほえみ言った。


「俺も見たかったな」


思わぬ言葉…でも、

道長らしいその言葉に

まひろは道長を見る。


道長もまひろを見つめた。


そこへ


「姫様!」


と乙丸が直秀を連れて

走ってきた。


まひろと道長が

せっかく二人きりに

なれていることに気づいた

直秀は


「邪魔しちゃった?」


とからかう。


「姫様、ひどいじゃないですか。

私を置いて…」


「ごめんなさい」


「帰りましょう」


道長は横目でチラリと

まひろを見たが、

まひろは他人行儀に

頭を下げると乙丸と共に去る…


「お前の従者は無事だ」


直秀が残された道長に声をかける。


「我が家の警固の者が

乱暴を働いてすまなかった」


道長は素直に謝罪する。


「お前らの一族は下の下だな」


呆れるように言う直秀に

道長は怒ることもなく


「全くだ」


と返す。


直秀とてそんな道長が

嫌いではない。


彼らしい答えに笑った。



夕刻。


兼家は庭で


「帝のご様子はどうじゃ?」


と為時に尋ねた。


「日々、お気持ちが

弱られております」


「それだけか?」


「今日は一日伏せって

おいででした」


答えながらも、

自分が右大臣兼家と

繋がっているとは知らない

あの若い帝を思うと、

為時の胸は痛む。


「近頃、さっぱり注進に来ぬゆえ

いかがしたのかと思っておった」


無邪気に自分を慕ってくれる

帝のことを思うと、

兼家のもとに報告にくる

ことも減ってしまって

いたのだろう。


「申し訳ございません。

帝のご様子をお知らせすることが…

苦しくなりました」


正直な為時は、

思い切って打ち明けた。


兼家は


「ん?」


とおどろいた顔を向ける。


「右大臣様のご恩は

生涯忘れません。

されどこのお役目は

お許しくださいませ。

帝は私のことを心から

信じておられます。

これ以上、帝を偽り

続けますことは…

どうかお許しくださいませ」


為時が深く頭を下げると、

兼家は顔色も変えずに

為時に近寄る。


「そうか。

そんなに苦しいこととは

知らなかった。

長い間、苦労をかけたな」


意外にも微笑みながら

兼家は為時の肩を叩いた。


「もうよい、これまでといたそう」


兼家は笑顔を向けた。


去っていく兼家…


その本当の胸中はわからない。


だが、正直な為時は、

その兼家の背中にもう一度

深々と頭を下げるのだった。



夜になると心のつかえが

取れたように帰宅する為時。


いとが


「お帰りなさいませ。

宣孝様がお見えでございます」


と出迎える。


「ちょうどよかった。

よい知らせがあるのだ」


晴れやかな顔で為時は言う。


「お帰りなさいませ」


関係の良くなったまひろも

笑顔で出迎えてくれている。


「うん。

まひろ、喜べ。

父は兼家様の間者をやめるぞ」


「え?」


「兼家様もお認めくださり

長い間、ご苦労であったと

仰せくださった。

ホッといたした。

これからはまっすぐな心で

帝にお仕えできる」


胸を張る為時。


だが、宣孝は訝しむ。


「分からぬな…

右大臣様が一度つかんだ者を

そうあっさりと手放すとは思えぬ」


だが、まひろからすれば

朗報である。


「私は右大臣様の手を

離れられてよかったと存じます」


宣孝は怒った。


「黙れ!次の帝は右大臣様の

御孫君だぞ。

右大臣様側にいないでどうする」


為時にも宣孝は訴えかける。


「今からもう一度、

東三条殿に行って

取り消してこい」


素直な為時にはわからない。


「な…何を怒っておるのだ…」


「東宮が即位される時に

官職を解かれてもよいのか?」


宣孝は叱るが、

まひろも似た者親子だ。


「それでも父上のご判断は

正しいと私は思います」


そこへ話を聞いていた

いとが飛び込んでくる。


「姫様はお忘れなのですか!?

私はもう昔のようなわびしい

暮らしは嫌でございます。

宣孝様の仰せのように

東三条殿におわびに行って

くださいませ。

右大臣家の後ろ盾がなければ

若様だってどうなるか…」


いとは惟規の乳母、

当然、それを心配する。


「どうか…どうか右大臣様の

間者でいてくださいませ」


泣きながら頭を下げるいと。


しかし、為時は首を

縦には振らなかった。



倫子の集い…


猫、小麻呂の鳴き声がする中で

姫達が手紙を読んでいる。


まひろも渡された手紙に

目を通した。


「道長」


の字が目に入ると、

気まずそうにする。


茅子が


「打毬のお招き、

うちにも来ました」


と言うとしをりも


「うちにも」


と答える。


倫子は


「そうでしたの。フフフ」


といつものように

柔らかく笑う。


皆がまひろを見る。


「うちにも来ました。

でも私は行きません」


「まあ、どうして?」


と不思議そうな倫子。


茅子が誘う。


「行きましょうよ。

若い殿方を間近に見ることなんて

めったにありませんもの」


倫子も同意する。


「本当ですわね」


茅子もしをりも楽しそうだ


「胸が高鳴りますわ、今から」


「参りましょうよ、まひろさん」


「参りましょう」


倫子があらためて誘う。


「参りましょう、

参りましょうよ」


皆、わくわくしている…


赤染衛門がやってきて


「姫様方のお声が

響き渡っております。

はしたないことこの上なし」


と注意する。


だが倫子は楽しそうに

赤染衛門にも声をかけた。


「衛門も参りましょうよ、打毬」


「打毬?」


皆が楽しそうに笑う中、

まひろは複雑な顔を浮かべた。



晴れ渡る空の下、

道長らは打毬に向けた

準備を整えている。


「はあ…遅いな、行成」


公任が待ちくたびれたように

声をあげた。


そこへ行成の従者がやってきた。


「御免つかまつります。

若君、にわかの腹痛で

お越しになれません」


「え〜っ!」


道長、公任、斉信が

揃えて嘆いた。


おそらくは…文系男子の

行成は…逃げた…。


「3人で戦うのは

勝負にならぬぞ」


斉信が困ったように言う。


公任も道長も考えこむ。



そんな中でも着々と

準備は進められている…


会場には赤染衛門も含めて

倫子ら右大臣家の女子たち…


そして彼女らが見慣れない

うつくしい女性が座っている。


「どちらの姫君かしら」


「清原元輔の娘、

ききょうと申します。

斉信様に是非にと、

お招きを受けまして」


あの、ききょうも

やってきていたのだ。


「そうでしたの。

ホホホホ…」


倫子が笑顔を見せた。


赤染衛門が


「元輔様のご息女は

才気あふれるお方とのご評判。

お目にかかれてうれしゅうございます」


と微笑んだ。


ききょうはニコリと、

彼女らに軽く頭を下げた。



女たちが楽しみに待つ中で

男たちのほうはひたすら

焦っている…


「今から誰か呼べないか?」


「それは無理だろう。

3人で果敢に挑んで

大負けするまでだ」


もはや斉信は諦めたように

あっさりそう言う。


道長はふと思いつき


「あっ、1人いるかもしれぬ」


と立ち上げる。


「誰?」


二人が声を合わせた。


「ああ…最近見つかった

弟がいるんだ」


多妻だったこの時代、

そういうこともなくは

なかったのだろう。


道長はそう言うと駆け出した。



「飛べ!よし!はい、久々利。

久々利、高く!はい、そう。

そうだ」


散楽の者達が稽古しているところへ

百舌彦がやってきた。


直秀は百舌彦を覚えている。


「ちょっと…」


「何だよ」


「いやいやいや…ちょっと…」


百舌彦は直秀を連れ出していく。



その頃…まひろは、

打毬を見に行くことはなく

自宅にいたのだが、

気になって仕方ない…


結局、まひろは家を出た。



まひろが会場に到着すると


「まひろさん」


と倫子が呼んだ。


ききょうはまひろに気づくと、

また会いましたね、というふうに

少し首をかしげて頭を下げる。



開始を告げる太鼓の音が響いた。


打毬は紀元前6世紀ごろの

ペルシャを起源とする。


日本に伝わったのは

イギリスでポロとなるより

何百年も前のことであった。



倫子が連れてきた猫の小麻呂が

まひろのところへと、

歩いてくる。


まひろは小麻呂の頭を撫でながら

男たちが馬に乗って

歩いてくるのを見た。


道長がいる…が、

それ以上に驚きだったのは

最後尾で馬を操っているのは、

貴族の出で立ちをした直秀…


何がどうなっているのかと

目を見張る中で男たちは

整列していく。


道長は見学にきた女たちの中に

まひろがいることに気づく。


が、まひろは気まずそうに

顔を下げていた。



馬がいななくと、


「いんじゃん!」


という掛け声とともに

競技が開始された。


道長らの腕前は

なかなかのもので、

優位に戦いを進めていく。


道長は時折、

まひろを意識するのだが

そのたびにまひろは、

視線を落としてしまう。


斉信が得点をあげると、

ききょうは無邪気な

笑顔を見せた。


斉信が自信ありげに

ききょうを見る。


かっこいい、というふうに

ききょうは頷いてやった。


直秀も普通の民とは

思えないほどに馬の扱いが上手い。


さらに道長との息は

ばっちりで活躍している。


道長が得点をあげると、

倫子はその姿をいつしか

うっとりと見つめていた。


4人それぞれが、

颯爽と活躍を見せて

彼らは見事に勝利する。


いつしかまひろも、

道長の活躍を目に焼き付けていた。



「いい勝負だったな」


「ああ」


笑う道長。


「公任の策のとおりだ」


「おう」


斉信が褒めると当然だ、

とばかりに公任が応じる。



突然、雨が降り出した。


「行くか」


あまりの雨の強さに、

男たちは馬を返していく。



雨に驚いたのか小麻呂が

鳴き声をあげて、

走り出した。


「小麻呂!」


「あっ、私が」


小麻呂はまひろにも

よく懐いている。


倫子を雨に濡らしては

よくないとまひろは

小麻呂を追いかけていった。



「あ…待って」


小麻呂はまひろを見ると

逃げてしまう。


追いかけるまひろの耳に

男たちの声が聴こえてきた。


「ハハハハ…姫たち、

だいぶ慌ててたな」


そう言っているのは斉信である。


「牛も暴れていたしな」


公任が答えながら、

皆が雨を避けるように

屋敷の中へと駆け込んでいった。


思わず隠れてしまったまひろ…


「いや〜、直秀殿のつえの振りは

見事だったな。ハハ」


公任が初めて会う直秀の

活躍を褒める声が、

まひろにも聴こえている。


「そういえば漢詩の会の時の

出しゃばりな女の方が来ていたな。

斉信のお気に入りの…」


「ああ、ききょうだけ

呼ぶのはまずいから

漢詩の開始にいた

もう一人も呼んでおいたよ」


と公任に斉信が答えた。


「ああ、為時の娘か」


「うん」


「あれは地味でつまらぬな」


「ああ。あれはないな」


公任と斉信の辛辣な批評が

外にいるまひろにも

届いてしまっている…


道長は淡々と


「斉信は土御門殿の姫に

文を送り続けていたんじゃ

なかったっけ?」


と突っ込んだ。


かつては倫子に狙いを

定めていたのが斉信だ。


「今日見たらもったりしてて

好みではなかったわ」


確かに倫子は物腰も顔も

柔らかい、

ききょうのような知的な

鋭さのある感じではない。


「ひどいな」


と道長は呆れるが、

斉信はあらためて


「ききょうがいいよ。

今はききょうに首ったけだ」


と正直に言う。


公任は斉信は諭す。


「だけど女っていうのは本来、

為時の娘みたいに邪魔にならないのが

いいんだぞ。

あれは身分が低いから駄目だけど」


まひろは…外でひたすら

その言葉を聴いてしまっている…


「まあ、ききょうも

遊び相手としてしか

考えてないけどな」


斉信は淡々と答えた。


同意するように公任は

濡れた着物を脱ぎながら


「俺たちにとって大事なのは

恋とか愛とかじゃないんだ。

いいところの姫の婿に入って

女子を作って入内させて

家の繁栄を守り次の代につなぐ。

女こそ家柄が大事だ。

そうでなければ意味がない。

そうだろ?道長」


と問いかけた。


まひろの悪口になるような話は

あまり聞きたくなかったのか

いつものようにボーッと

聞き流していた道長は


「ん?」


と聞き返したのだが…


外にいたまひろにはそれが


「うん」


と、道長が同意したかのように

聴こえてしまう。


少し官位が落ちる大納言の

息子である斉信は、

二人をからかう。


「関白と右大臣の息子なら

引く手あまたというところか」


公任が苦笑いしながら

身体を拭いている。


「まあ、いずれにせよ

家柄のいい女の方は嫡妻にして

あとは好いた女子のところに

通えばいいんだよな」


斉信の言うとおり、

少なくともこの時代の

男にとってはそれが

当たり前だったのだ。


だが、公任は斉信に

いきなり厳しい現実を

突きつけた。


「斉信の好いた女子は人妻だろ」


「えっ、そうなの?」


「知らなかったのかよ」


ききょうは実はすでに

結婚していたのだ…


男たちは当然ながら、

周りに女がいないと思って

くだけた会話をしているのだが、

あまりに辛い内容ばかりで

まひろはついにそこから

駆け出した。


ふと庭に目を向けた直秀は、

まひろがいたことに

気づいてしまった。


が、気づく…といえば、

道長は直秀の左腕にある

矢傷のあとを見た。


自分が射た盗賊の腕と、

同じ場所…


そうか、この男が

そうだったのかと道長は

見つめた…。



雨の中を走るまひろ。



「越えてはならない

神社の垣根を踏み越えてしまうほど

恋しいお前に会いたい」


道長からの手紙…


まひろは大切だったはずの

その恋文に火をつけ…


焼き捨てた。



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東三条殿の武者たちと

検非違使が入り乱れる中での

道長の立ち回りは、

なかなかかっこよかった。


まず「道長である!」と

名乗りをあげる時点で、

普段は平服て散楽を

見に来ている若者を

装っていたのに、

しっかり身分を明かして

場を収めようとしていた。


だが、東三条殿の者達はともかく

検非違使が大量にでは

もはや収拾もつかないため

道長はぶん殴ってまひろを

救い出している。


相手をあやめてはならない、

これは父からも念押しされている

わけなのだが、

道兼をぶっ飛ばしたときにも

わかったように、

道長は争いが嫌いなだけで

喧嘩が弱いわけではない、

というのはなかなか

女子にモテそうなポイントだろうw


邪魔しちゃった?


という直秀は

キツネのコスプレも込みで

可愛かった。


あのキツネはおそらくは

陰陽師…安倍晴明の

言いなりになっている

ことを象徴しているのかな、と

思うのだが…


まひろがそのストーリーを

考えつく、ということは

民衆にも藤原一族、

とくに右大臣家が

晴明の言いなりになっている

という印象があるのだろうか。


だからもしかしたら、

あれだけ晴明に愚弄された

兼家こそが民が散楽で

自分たちを揶揄していると聞き、

武者を向かわせた

可能性もあるだろう。



兼家の胸中というのは

とても読みにくい。


花山天皇を騙すことに

胸を痛めて間者役の

辞退を申し出た為時のことを

兼家は気遣うように、

もうやらなくていいと

言ってやっている。


が、宣孝が言うように

一度手に入れた者を

簡単に手放すか?


もしかしたら優しい為時を

さらに利用しての策を、

考えるのかもしれない。



直秀が打毬の助っ人に

入ったのは意外かつ、

面白い展開だった。


当初は道綱が入るのかと

思ったんだが、

実は道綱は道長にとっては

わりと年の離れた兄である。


年齢設定としては、

オリジナルキャラの

直秀のほうが道長らに

近いということなのだろう。


しかし「直秀」という

民にしては立派な名前や

馬も自在にあやつり、

打毬も得意…となると、

直秀の出自というのは

とても気になる。


元々は貴族の出身だったのでは

ないだろうか。


盗賊などもしていることから

時代的には後にこの時代に

恐れられていた鬼、


「酒呑童子」


になってしまうのかな、と

見てきたのだが…


(ちなみに中の人は、

別の作品で酒呑童子役を

演じていたりもする)


酒呑童子は源頼光により

討たれてしまうので、

それだとちょっと悲しい。


が、その源頼光の家来として

有名なのが坂田金時、

つまり金太郎…


そのあたりになる、

というのも面白い気はする。


もっともどうやら、

直秀の元になっているのは

保輔という人物、

という話もある。


散楽の中に輔保、

という人がいるのだが

それがヒントなのだとか?


まぁ、かつて鎌倉殿の13人で

オリジナルキャラです、と

されていた鶴丸がやがて

史実の平盛綱になった例もある。


直秀のこれからの描かれ方も

楽しみなところだ。



あの部室トークみたいな

男子のやりとりというのは

ほとんど女性蔑視、

ルッキズム、セクハラ!!


なのだろうけれども、

10代後半の健全な男子だと

考えればまぁ、

あんなもんである…


あれ自体は女子だって、

あの男のここがいい、

ここがダメ、みたいな

トークというのは普通に

やっているはずで…


問題はそういうのはお互いに

あまり聴かないほうが平和、

ということだ…



ききょうは頭が良いだけでなく

打毬を見てるときには

無邪気に笑顔を見せたりとか

かといって倫子には、

不敵な顔でニコリとしたりと

表情がコロコロ変わるから

確かにそこが可愛い感じはする。


まひろのほうは、

道長を意識するあまり

どう見ても挙動不審だし…


陽キャのほうがモテる、

というのはどうしても

仕方ないことでもある。


だが道長みたいに、

まひろみたいな子の

初々しい感じが好き

という男もいるのだが…


まひろにとって、

辛かったのはそういう

恋やら愛やらよりも

結局は家柄…


という部分だったのだろう。


ただ…厳密には


「絶対に家柄が良くないと

嫡妻になれない」


というわけではない。


道長の兄である道隆は、

自分で妻を見つけてきた、と

褒められていたが

あの才気あふれる

高階貴子は実は家柄自体は

中流貴族みたいな感じで

少なくとも藤原右大臣家ほど

すごい家柄ではない。


まさに才覚と美しさで

藤原家長男の嫡妻となった、

そういう人なのだが。


つまりはあの兼家でも、

道隆がその女子を好きなら

まぁいいだろう、と

許したということでもある。



とはいえまずは恋に悩む、

まだ若いまひろや道長に

そこまで落ち着いて考えろ、

というのは無理だろう。


ところで

小麻呂、どうなった?



というところで、

次回へw