どうする家康は素晴らしかった | NobunagAのブログ

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家庭菜園、ゲーム、アイドルなど趣味の話題や、子育て、介護関係のことをつらつらと書いています。

視聴率がどうのこうのと、

さんざん叩かれてきた本作ですが、

蓋を開けてみれば配信視聴者は過去最高、

Xでも毎週トレンド入りと、

何の問題もなくしっかりと


「大河ドラマ」


としての役割をはたしてくれた、

と思います。



では


「大河ドラマの役割」


ってなんだ?



と言いますともちろん、

定義なんかは本来ないんだろうけど、

様々な世代の人達が

その作品を通して楽しめること、

だと思います。



そういう意味では斬新な解釈が、


「従来の家康像」


とはやや違っていたこともあり

高齢者層の視聴者は正直、

減ってしまったかな、とは

感じます。


これに関しては


「視聴率は下がるが

ネットでの配信数は上がってる」


をもうそのまんま、

表してるとは思うんですけど。



でも、個人的には今年はやはり

松本潤さんのおかげもあり

女性の視聴者が増えたり、

若い世代へのアピールには

なったと思うんですよ。


こうした方々の中には


「歴史のことが全然わからない」


「教科書で習ったことも

忘れちゃってる」


「こんな私でも歴史のドラマを

楽しめるだろうか?」


という人が多かったんです。


事実、ドラマが始まる前には

そういうDMはすごくたくさん

もらっていました…



でも、そうした人達が


「観て良かった!」


「現代のドラマよりも

命がけの時代だからこそ

その尊さが伝わってきた」


「来年も観たいと思った」


という感想に辿り着いている

ケースがたくさんあるのです。



来年は(今のところ)

ジャニーズ関係の俳優さんは

起用されていませんが、

もしかしたら今年のノリで

来年も週に一度の楽しみとして

「光る君へ」も観てみようかな、

という歴史初心者の方は

たくさん作れたと思います。



どうする家康は

色々と批判もされましたが、

基本的に


「初志貫徹」


していると思います。


元々、古沢さんは


「気弱なプリンスが天下を取る話」


を描こうとしていました。


また、松本潤さんに

作品のコンセプトを話したとき

松本潤さんは徳川家康の

人生をかわいそうだなと、

そう感じられたそうです。



これまで我々が考えていた

いわゆる


「ザ・徳川家康」


とは


「忍ぶ人(忍者ではなくw)」


でしたよね。


信長にひどい命令をされても、

秀吉に天下を取られても

耐え忍んで自分の天下を取る

チャンスをうかがっていた。


それがいわゆる


「狸親父・家康」


の原型です。



実は山岡荘八さん

原作に作られている

滝田栄さんの「徳川家康」でも

このイメージからの脱却は

図られているんです。


ですからあの徳川家康は、

そんな狡猾なわけではなく

ひたすら真面目で様々な苦労を

我慢しながら生き抜いた人。


当時は我慢をする、

というのは社会的にも

美徳だった時代なんです。


自由が礼賛される一方で、

耐え忍べる人は偉い人だぞ、と。


そうした時代背景というのは

当然、作品に反映されますよ。



「どうする家康」の家康は、

それとはまた違っていて

むしろ今の若者たちに近い…


「三河の主」という

プライドくらいはあるけれども

いくさが得意なわけでもなく

若い頃はとくにすぐ

感情的に家臣に当たり散らしたりも

していました。


その根本は何かというと

本当は気弱で自信がない

どこにでもいる少年だったから、

です。


そんな少年が望んだわけでもないのに、

三河一国…ひいては遠江、駿河、

と所領が増えていき、

関東の主になっていく。


そのたびに家康は成長を

重ねているように見えて、

その過程で実は


「大切だった本当の自分」


をなくしていくんですね…


つまり周囲が望む徳川家康、

我々が、知る


「あの徳川家康」


へと近づいていくんです。


だから後年、晩年の

松本潤さんの

年老いた徳川家康は迫力もあり

ドラマの流れも前半とは

打って変わって重厚な

大河ドラマらしいものに

なります。


この後半に関しては、

評価が高かったというのも

皆が知る徳川家康に

近づいていたからでしょう。


今回の家康を好きな俺も

やはり晩年の家康を観ると

これが家康だよな、

くらいのことは感じます。


でも、その家康の中に

閉じ込められていた

本当の思いというのは

気弱な兎の頃と何も

変わってはいなかった。


だからあの夢のような

終わり方をしていく…



人間というのは本来は

そういうものです。


自分は仕事でも高齢者が

亡くなるところはよく

目にしているのですが、

その晩年の高齢者というのは

実に子供っぽくて

ご家族ですら


「え?そんな一面があるんですか?」


と驚くようなエピソードに

満ちています。


なぜ、家族もそれを知らなかったか?


それは誰もが皆の前で

見せている姿というのは

子供の頃の自分じゃなく、

親としての仮面をつけた姿だからです。


だけど誰もが最初は、

赤ちゃんから始まり

幼少期を過ごして、

子供の頃のあの長い長い

時間の中で人格を形成しています。


そこで培われたものは、

なかなか消えないんです。



本作の徳川家康というのは、

まさにそれでした。


「気弱などこにでも

いそうな少年」


であったのが必要に迫られ、

周囲からの期待に答えるため、

そして自分しか、できる者が

いなくなってしまったがゆえに

天下人へと成り上がっていく。


「あの金色の甲冑をつけた日から

望んでしたことは一度もない」


これが本作の家康です。



だから家康が強くなることは、

成長と捉えるべきなのか

大切なものをなくしていった、

と捉えるべきなのか、

とても悩ましい部分があります。


昨年の「鎌倉殿の13人」も

かなり重い話でしたが、

本作も充分に残酷で重い話でしたよ。


これは2時間ドラマでは、

描けませんね…


やはり一年間、撮影も含めれば

二年近い時間を使ったからこそ

描けた「大河ドラマ」としての

重みだと思います。



従来の家康と違う!


という点に関して、

ものすごく不当な時代考証叩きも

行われていましたが、

正直、どれもレベルが低い

くだらない批判でした。


本作は


「最近の研究でわかってきたこと」


はたくさん取り入れています。


そういう中で脚本家の古沢さんが


「ドラマとして描きたいこと」


との整合性を取りながら

作品のテーマがブレないように

丁寧に作られていたと思います。



また、家康だけではなくて

家臣団にかなりスポットが

当てられていたことも

良かったと思います。


いわゆる徳川四天王…


本多忠勝、榊原康政、

井伊直政、酒井忠次。


歴史が好きならたいていは

知っているメンバーでは

あるのですが…


とはいえ信長の野望などの

ゲームでの印象なんかもあり


「強い人たち」


くらいのイメージしか

なかった人も多いと思います。


でも、本作では彼らにも

人間としてのスポットが当てられて

いました。


平八郎、小平太は同い年で

ライバルのような関係だった、

直政は若く美形でありつつ

旧武田軍を率いるような猛将、

酒井忠次は皆よりも世代は上で

海老すくいでも知られたように

みんなの盛り上げ役でもあった。


もちろんドラマなりの

脚色はありますが、

活き活きとして描かれており

平八郎と小平太の晩年にも

泣かされました。


平八郎役の山田裕貴さんは

とても強い思い入れをもって

演じてくださっていたこともあり

家康からまだ死なないでくれ、

最後の戦いが残ってると

言われているのに、

身体が老いていってしまう…


「死にともな」


の辞世の句がより身に沁みました。


もちろん四天王だけでなく、

鳥居元忠と平岩親吉、

というよりも彦と七、

のように彼らをより

身近に感じられるような

物語になっていたと思います。


大鼠や千代といった、

架空の人物も良かったです。


千代、については

望月千代という実在の忍びが

ベースにはなっていますが

そこに武田四天王の一人

馬場信春の娘、

という設定を加えたことで

より印象に残るキャラになりましたね。



強いていうならば、

こうした徳川に対する

武田四天王であったり、

信長の家臣団なども

後半からではなくて

前半から出してほしかった、

というのはあるんですが…


尺の都合や役者さんを

どれくらい使えるか、

というのもありますから

仕方ないかもしれません。



市と茶々の二役を演じてくれた

北川景子さん、

そして秀頼役の作間龍斗さん…


二人は完璧でした。


最後の相手となる二人だけに

ここが良くないと作品全体の印象も

変わってしまうのですが、

素晴らしい演技でした。




また、役者陣やスタッフも

当然そうなのですが…


自分が感謝しているのは、

本当にライト層であったであろう

松本潤さんやジャニーズの

ファンの皆さんです。


彼ら、彼女らは去年の段階で


「大河ドラマファンの

迷惑にならないようにしたい」


「俳優への賛辞と、

作品への感想をごちゃごちゃに

しないように気をつけたい」


と、ものすごくこれまでの

大河ドラマファンに

気を使ってくれていたんです。


不当な批判も多かったし、

途中からはジャニーズ問題で

余計に叩かれることも多く

辛かったと思います。


冗談抜きで


「死にたいと思っています」


というDMすら何人か

もらいました。


それでも負けずに、

前向きに一緒に応援してくれて

自分は心強かったです。


こんな自分にありがとうと

言ってくれる方も多いけれど

逆、なんですよ。


俺は皆さんがすごいと思ってます。


歴史に詳しくなくても、

現地にも足を運んだり

役者だけではなくて、

実際の武将のお墓に手を

合わせてきてくださったり

しています。


こういう気持ちこそが


「初めて歴史を好きになった

あの頃」


が自分にもあったことを

思い出させてくれます。



本作を擁護すると確かに

変な連中からは絡まれたし

中には


「一般人の俺への反省会」


を開いてる馬鹿もいましたが、


「松潤褒めるといいねがついて

それが目的なんだろう」


やら、果ては


「まぁ、羨ましい」


などと本音すら書いてる

恥ずかしい奴もいましたが…


いいねやら何やらなんかは、

結果でしかないので。


自分にとっては、

共に楽しめたという

事実のほうが大切です。


とはいえフォロワーが

5000人以上増えたのは

さすがに意外すぎて、

せいぜい1000人増えたら

すごいなぁ、くらいで

考えていたので。


その点ではフォローしてまで

読んでくれていた方々には

自分はとても感謝しています。




俺が松潤さんに興味を持ったのは

何度も書いてますが、

亡くなった母が好きな

タレントの一人だった。


だから愛犬の名前がジュンだった、

それくらいのことです。



ただそれだけのことで、

作品そのものが本当に駄作なら

いいね欲しさに評価なんて

していません。


あくまで面白かったから、

面白かった、と書いてきたまでです。



今年は一番気をつけていたのは


「ドラマの画像を載せない」


ということ…


これはジャニーズファンが

肖像権をかなり気にされているから

気をつけたほうがいいのかな、と。


DMでも何度かそのへんを

何人かとやりとりしてたんですよね。


ただ、ドラマ関係者の方が、

ドラマ画像使った一般人のポストに

普通にいいねもしてますから

そんな中傷目的でなければ

気にしなくてもいいのかな、

とも思うんですけどね。



五徳と信康の記事も、

ドラマ自体は終わったので、

あえて画像を載せさせて

もらいました。


まずければ消しますが…



大河ドラマってどんなに

人気があっても公式サイトが

閉鎖されると画像も

消されてしまうのです。


だから皆さんも必要なもの、

記念にしたいものは

保存したほうがいいですよ!



家康に関する記事は、

また必要があったら書きますが、

最後にもうひとつ公式からの

素敵な画像を今回だけ

載せさせてください。




「どうする家康公式Xより」


皆さんのこの笑顔!!

こんな素敵な仲間と作られた
素晴らしい作品が、
どうする家康です。


必ず後世に残ります。