■介護施設と身元保証人■
今日の新聞に
「介護施設の3割が
身元保証人がいなければ
入所を拒否している」
という問題と、
「身元保証人がいないからと
いう理由で入所を拒否しては
ならない」
ということも掲載されて
おりました。
また、身元保証人が
いない人でも受け入れている、
という施設であっても
そのうちの3割が
「条件つきで」
となっています。
ほとんどの施設にとって
身元保証人がいない方を
受け入れることに、
難色を示すのが
実情ということが
わかると思います。
うちの施設は、
身元保証人がいなくても
受け入れてはいます。
基本的に条件なども
とくに設けていません。
介護施設というのは、
本来は困っている人のため
存在しているわけですから
当たり前といえば
当たり前…
「ありがたい施設」
「優良である」
との評価はもらえます。
ただ、その当たり前のことを
するということが、
どれだけ困難なことか…
こういってはなんですが
受け入れ拒否する施設が
一方的に悪いとは
言いにくい状況があります。
身元保証人がいない場合の
問題点としては、
パッと考えつくだけでも
「身の回りの品、
生活用品は誰が買いに
いくのか」
「お金が払えなくなったら
どうするか」
「受診などはどうするか」
「認知症もある場合、
公的機関も含めて
手続きなどはどうするか」
「他の方とトラブルに
なってしまったときに、
本人に責任能力がない場合
誰が責任をもつのか」
「緊急時は誰がそばに
ついてあげられるのか」
「亡くなったときは
どうしたらよいか」
などなどいくらでも
問題が思い浮かびます。
役所が協力するったって
日曜、祝日は無理で~す、
みたいになりますしw
ここ最近、
日記のほうには
書きましたが
少なくとも僕なんかが
この仕事をしていて、
ハードだなとか
苦労するな…と感じるのは
まさにそういう方の
支援をしているからなんですね。
10年以上も介護やってると
例えば認知症の症状そのもので
悩むなんてことは、
そんなに多くありません。
徘徊してしまう!とか
すぐに怒る!とかですね。
まぁ、そういうのも
悩むというか大変だけど
解決策が色々とあり、
対応するためのネタも
経験上さまざまあるから
なんとかなるんです。
「認知症は緩和できる」
わけなのです。
ところが身元保証人が
いない方の場合、
「家族や知人を増やすことは
できない」
というのが大前提。
つまり解決もなにもなく、
それをしてくれる人が
いないんであれば、
僕らが代わりをするしかない、
というわけです。
これが本当にやむにやまれぬ
事情によって天涯孤独に
なってしまった…!と
いうことであるのなら、
助けてあげることは
本当に素晴らしいんですが…
前の日記に書いたように、
こういう状況の多くは
「本人の問題によって
もたらされてる」
ことがほとんどなのです。
欲望に負けて事件を起こしたとか、
酒や女に溺れて
家族から見捨てられた、
とかですね。
要するに
「自業自得」
のことがすごく多く、
ただ僕なんかはそれを
嫌だなとは感じても
「仕事であるから
見捨てない」
ということなんですが、
多くの施設は見捨ててる、
ということになります。
だって大変ですからw
よくあることとして、
例えば介護施設が
そういう方を受け入れても
入院が必要になったとき
病院側が非常に嫌がる、
というのも事実です。
嫌がる理由というのは、
介護施設側とほとんど
同じです。
患者さん(利用者さん)が
認知症である場合はとくに
非常に大変なんです。
手術の説明をしたって
理解できないとか、
字も書けないから
書類のサインも無理とか、
もう本当にいくらでも
問題が出てきます。
本人に判断能力がなく
身寄りがいなくて、
手術の同意書のサインが
行えない方がいて、
でも緊急オペが必要だ!
となったときには、
付き添っていた僕が
サインしたこともあります。
そういう状況下にあると、
サインをしていいかどうか、
ということよりも
「サインしてくれなきゃ
進まないからとっとと
書いておくれ」
となるわけですが、
内容は恐ろしいことが
書いてはあるわけです。
「死ぬ可能性があります」
とかですからねw
そういう書類に、
僕のような他人が
サインをしてる。
でも身元保証人、
身寄りがいないんだから
しょうがないよねで
済むといえば済むんですが…
何か起きた場合に、
突然、その方の身内を
名乗る人が現れて
また問題になるなんてことが
これまた普通にあります…
そうなると、
リスクが非常に高いんですよ。
僕だって善意によって
そういう方々の身内代わりを
しているんですが、
いつか何かあったとき
訴えられる可能性だって
あり得なくはないのです。
物好きでなければ、
やりたくはないでしょう?
介護施設はほとんどが
人手不足なのですから、
身元保証人のいない人を
受け入れるということは
正規の仕事をこなしながらも
自分の休みの日なども使い、
身寄りがない人の
身内代わりのようなこともする、
という覚悟がないと
とてもできないんです。
そういう人のためにこそ
成年後見制度もありますが
敷居が高い面もありますし、
あくまでもそれは
手続きがスムーズに
行えるようにする制度であり、
身内の代わりをする制度では
ありません。
なのでそれだけでは
解決しませんね。
受け入れ拒否をする施設は、
確かに問題なのでしょうけど
受け入れたときに、
何のメリットがあるのか
あるいはリスクを
軽減してくれたり、
保証するようなシステムを
なぜ作らないのか、
そっちのほうが疑問です。
介護施設、介護職員の
善意や倫理観にだけ期待して、
誰もがやりたくないことを
押し付けていては、
本当につぶれます。
高い理想を求めるならば
施設側が安心して
それを行えるような
サポートを国がしてください。