■いつ入居するか■
今でしょ、みたいな話ですが…
前回の記事にも書いたように、
グループホームの重度化ばかりが進んでいて、
本来入居すべき方が入居してきません。
申し込みだけはしてあっても、
いざ部屋が空いたときに
どうですかと声をかけさせていただいても、
「今は困ってないからいいです」
と言われる確率が実はとても高いです。
申し込みにこられるときは、
たいていすごく困っているんですが、
順番待ちしている間に他のサービスなども利用して、
わりと状態が安定してくる方が多く、
部屋が空いて順番がくる頃には当時困っていたことが、
ほとんど解決していたりするのです。
とはいえ認知症というのは進行する病気なので、
一時的に安定していてもやがて、
まったく手に負えない!という時期もきます。
そうすると結局やはり入居希望ということになります。
しかし実際に現場にいる立場からすると、
そうなってからでは手遅れ、
というパターンがとても多いです。
その時にまた部屋が空いているという保証もないし、
そこまで重度になってから入居されても、
スタッフや他の利用者との人間関係がうまく構築できず、
前回書いたような他者とのトラブルにつながりやすいのです。
もちろん最近は自分自身、
認知症への理解が深まってきたことや、
いろんなケースを担当してきたこともあり、
どんなに重度でもまったく改善できないとまではいいません。
ほんの少しかもしれませんが、
専門的な関わりをすれば、
少なくとも自宅で抱えるよりは良い方向へ
向かせられるとは思っています。
ですがそんなふうに重度になってから、
限界ギリギリの逆転を狙うよりも、
軽度のうちからのんびりゆっくり、
手を携えていくほうが、
どれだけ本人にもスタッフにも負担がないか、
ということです。
もちろん家族からすればたいして困ってもいないのに、
お金を払ってまで施設になんか入れたくないし、
入れるゆとりもない、
というのが当たり前です。
本人としても国の言うように自分で料理ができたり、
買い物に行ったり自由に外出できるのならば、
なんで施設に入らなきゃならないか?って話です。
たぶん俺も親がその状況なら施設に入れませんし、
自分もその状況なら施設に行きたくないです。
どうしても家庭の事情で、
軽度な状態から入居になる方もいますが、
全体の一割もいません。
本来国が推奨しているレベルの方が、
たったそれしかいないのが現実です。
それでもあえて施設側の立場としての意見だけを述べるなら、
やはり限界まで困ってからよりは、
ある程度軽度なうちに入居したほうが、
よりグループホームの特性は活かせるということです。
もともとそういう方向けに作られているのだから。
そして決して看取り向けに作られているわけでもないということも。
ただでさえ全国の特養は何百人待ちが当たり前になり、
困ったときの受け皿が必要なことは、
まぎれもない事実なのですが、
国がそれをグループホームに求めるのは、
ちょっと違うのではないかと思います。
グループホームは困った人を強制的に保護するところでも、
特養や病院の代わりでもないはずです。
下手すると順番待ちされている家族からは
「うちはまだ軽いから、
今入居したら他の困っている人に
迷惑じゃないか」
なんて意見さえ聞かれます。
そんなふうに思うことはないのに。
国も自治体も、
そしてグループホーム自身も、
本来のグループホームの姿を発信し、
施設の役割分担も明確にしないといけないと思います。
…が、国はいつでも真反対を突き進んでますw