ついやりがちなミス | NobunagAのブログ

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家庭菜園、ゲーム、アイドルなど趣味の話題や、子育て、介護関係のことをつらつらと書いています。

■ついやりがちなミス■

認知症の利用者だって
名前を覚えてくれますよ~…と
記事を書いてきました。

しかしその過程でやりがちなのが

「ねえ、私のこと覚えてる?」
「名前覚えてくれた?」

とすぐに尋ねてしまうこと。

とくにまだ入居間もないような
人に対して、
朝からこんな質問をしてる
スタッフを見かけたりします。

これはやめたほうがいいです。

確かに毎日のように繰り返すと
覚えてもらえる場合もありますが、
それでは

「毎日のように苦手なことを
聞いてくるイヤな人」

ととして覚えられてしまう
可能性があります。

なぜなら単純なことです。

僕らだって顔はなんとなく
わかる気もするけど、
この人誰だっけ?
名前は覚えていないな~
という相手に突然

「ねえ、私の名前当ててごらん。
ほら、当ててみなさいよ」

などと試されたら、
気まずいうえに
とても不愉快なはずです。

まして利用者さんは認知症なのだから、
覚えてなくて当たり前なんですよ。

それなのに会うたびに試していたら
相手からすれば迷惑このうえない。

介護というのは、
相手の立場になってあげたら
もっと単純なんです。

だから僕の場合は、
相手が僕の名前を覚え始めたぞと
確信が持てるまでは、
そういう質問はしません。

むしろ毎日こちらから

「こんにちは、○○ですよ。
昨日も会いましたね!」

とか話しかけます。

そういうことを何日も繰り返して、
相手と十分にコミュニケーションが
とれるようになって
初めて質問します。
クイズみたいな軽い感じでね。

もちろん外れてもいいのです。

楽しいやり取りをしていたら
そのうち覚えられます。

脳トレが流行った頃、
開発者の川島先生の研修に
参加したことがあります。

そこでも言われていたのは、

「明らかにできないことを
やらせてはいけない。
それをすると自信をなくして、
認知症がひどくなる。
出来るかどうかギリギリ、
結果としては出来た!
くらいの難易度がちょうどいい」

と。

施設で計算ドリルをやらせるような
ところもありますが、
そういうのも慎重になったほうか
いいということです。
極端な話、適切な難易度は
一人一人違うので。

名前を覚えてもらうのも同じこと。

覚えてもらいたいからといって
焦ったところで意味はありません。

むしろ名前なんか
覚えてくれなくてもいいのです。

ただ、普段から相手に配慮しながら
話しかけてあげることが
結果的に名前を覚えてもらえるような
関係づくりにつながるということ。

それはお互いに気持ちのいい関係だなと
僕は思います。

覚えてもらうことは目的ではなく、
あくまで結果のひとつ、
ということです。