5年ぶりにできたこと | NobunagAのブログ

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■5年ぶりにできたこと■
 
今日は僕のケアマネ部屋に大量に
ぶちこまれていた家具や
小道具を使って、
リビングのレイアウトをいじって
キレイに演出してみました。
 
よく考えたら、
グループホームにきてから約5年、
こんなことに手を出せたのは
初めてだったりします。
 
実のところ、
これまではとにかく認知症との戦い、
病気をいかにして良くするのか、
混乱させない空間を作るか、
ただそれだけに時間を費やすしか
ありませんでした。
 
昔は販売業をやってたので、
レイアウトを考えたり、
季節に合わせた演出などをするのは
好きなのですが、
グループホームにきてからは
そんなゆとりはゼロ。
 
なにせどうキレイに部屋を飾っても、
そこに何の意味も見出せませんでした。
 
なぜならたとえば花瓶を置くとします。
 
その花瓶の水を飲んでしまったり、
花瓶の中に排尿されてしまったり、
ひどいときは便まで入っていました…
 
花だって食べられてしまいます。
 
認知症介護の基本は、
本人を混乱させるものを
できるだけ減らすことです。
 
いくら
 
「花瓶は花を飾るものだ!」
「トイレではありません!」
 
とか怒っても説明しても、
そんなことは伝わりません。
むしろ怒ったら怒っただけ
症状は進みます。
 
相手を混乱させてしまうだけなら、
撤去するしかないのです。
 
キレイに飾りたい、
部屋は華やかなほうが利用者も
喜ぶはずだ!
便利な道具もたくさんあったほうが
喜ぶはずだ!
 
なんてのはこちらの価値観から見た
自己満足でしかありません。
 
お部屋の開閉式のクローゼットも、
夜中じゅう開けたり閉じたりを
繰り返してしまう人もいて、
それも撤去しました。
 
人形などについても人間に見えてしまう
幻視のきっかけになるとしたら、
それも撤去です。
 
足のリハビリのための機械も、
壊されてしまうのでこれも撤去。
 
食べる人がいるので
トイレットペーパーすら
トイレに置いておけない
時期もありました。
 
そんなことが繰り返されるたび、
物品をしまうための大きな倉庫もないので、
いつしか僕のケアマネ部屋に
それらがためこまれることになり
完全なる物置状態に。
 
しかしながら今日ついに、
そういった物品類が、
本来の役目を果たせるようになったのです。
 
利用者さんが何人か入れ替わり、
認知症が極端に重度の人がやや減って、
キレイな演出を素直にキレイだと
思える状態の人が増えたのが原因です。
 
実際にそういう利用者さんから
 
「キレイでいいね」
「お部屋が明るくなったね」
「また飾り付けしてくれたらうれしいね」
 
との言葉をいただきました。
 
こんな当たり前のようなやり取りすら、
ほとんど出来なかったのが
この5年間です…
 
デイではそんな程度のことは
毎日のようにあったのに、
グループホームでは
これが初めて…
 
うちのグループホームは、
それだけ重度の方を
たくさん抱えていたということの
裏返しですけどね。
 
重度の認知症というのは
それだけ重い症状であり、
そういう方を何人も
お世話をするのは容易ではないと
いうことです。
 
現在はこういうことができるくらいに、
やや軽度化したとはいえ、
実際には平均介護度はやはり4に近いくらい。
 
一番重度だった時期が、
4.2ですからそれよりはいいですが、
今のような良い時期が
長く続くわけではないのも
わかっています。
 
束の間の楽しい時間と思って、
今の瞬間を大事にしたいです。