■介護サービスひとくくりにしても■
ここ最近、若年の方に発症しやすい
タイプの認知症のことを書いてきましたが、
施設でお世話をさせていただくにあたり、
もっとも難しいことのひとつと感じるのは、
利用者さんの年齢が親子ほどに
かけ離れてしまうことです。
97歳と65歳とか、
まさに世代が完全に違うわけですよ。
グループホームは共同生活を
する場所であるから、
たとえば60代や70代の方が90代の方を
ある程度敬いながら生活できたら
それこそ理想なのでしょうが、
お互い認知症だとそう美しくはいきません。
むしろ若年性認知症の方のほうが
精神症状が激しい場合も多く、
90代の方のほうが身体的には
衰えているわけですから、
どちらに手がかかるかといえば、
若い方のほうということになります。
つまり、身体的に低下している方より、
身体は健康なのに精神的に重度の方のほうが
大変だということです。
このあたり、国はさっぱりわかってくれないので
まことに残念な話ですが。
まぁ、認知症限定のグループホームに限らず、
介護施設で若い方と高齢の方、
両方に満足していただけるサービスを
提供するのはとても難しいことです。
最近は半日型のデイサービスなんかも
需要が増えています。
午前中だけ来て、
リハビリとお風呂に入ったら帰る、
みたいなサービスを多く目にするようになりました。
要するに昔の年寄りと違って、
ごはんも食べられてお風呂も入れて、
レクリエーションもしてもらえてうれしい!
なんて人は少なくなっているってことですね。
だからある程度若くて脳梗塞で片マヒなどになって
介護保険を利用するという方にとくに多い意見ですが、
「俺はリハビリだけしてもらえればいい」とか
「私は風呂だけ入れればいい」って人が
増えているんです。
「ボケたようなじいさん、ばあさんたちと一日中
一緒にいられるか!」
と正直に言われる方もいます。
ひどい言い方かもしれませんが、
その人にとってはそれが真実だとは思います。
まだ若いのに脳梗塞とか認知症に
なったからといって、
いきなり80代、90代の方と
同じ括りで扱われたら、
そりゃいやだなと思うほうが普通ですよ。
趣味も若くなればなるほど多様になるので、
美空ひばりのカラオケ流してればいい、
みたいなやり方はどんどん通用しなくなってます。
今の団塊世代の方なんかになると、
俺はビートルズが好きだ!
という人も増えてくるのでしょうし、
下手すると「嵐を唄わせてくれ」「AKBが好きだ」
という世代もあっという間に高齢者ですw
そんなわけで画一的なサービスでは
この先生き残れません。
若年性の方に特化した施設が
もっと必要なのかなとも思います。
グループホームに関しても、
認知症とひとくくりにしても、
これまで書いてきたように、
認知症にもいろんな種類があり、
発症しやすい年齢は違うわけで。
とくにレビー小体型や前頭側頭型認知症の、
若い方とアルツハイマーの高齢者とを
仲良く一緒に暮らせるよう支援せよ、
と言われても本当に難しいです。
こんなこと現場の俺が悩んだって
解決はしませんが、
もう少し国でもマジメに
考えてもらいたいところです。