◆この施設でよかったという言葉◆
利用者Aさん、Bさんの家族から、
偶然、同時期に
「この施設を選んでよかったです。
前に利用したところより、
全然良いです、ありがとうございます!」
とお褒めの言葉をいただきました。
せっかく働いてる以上は、
こうして他と比較して認めていただけることについては、
うれしいとは思うんですが、
実を言うと複雑な気分だったりします。
というのも、
Aさんの場合は確かにうちの施設でよかったと俺も思います。
前にいた施設では歩行もおぼつかない感じで、
フラフラヨレヨレしていたのが、
今では身の周りのこともほとんど自分でしているし、
スタッフや他の利用者さんともそれなりにうまくやっているからです。
うちのユニット自体が、
Aさんが入ったことで明るくなりました。
これはとても大事なことで、
グループホームは共同生活空間なので、
周りの方に良い影響があるというのは本当にこちらも助かります。
しかし、
Bさんに関しては朝から夕方まではず~っと帰宅願望による徘徊が続き、
夜は他の方のベッドに入ってどんどん寝てしまうといった状態で…。
当然、周りの方々もそういうのを見て不愉快になってしまうことも多々あります。
どちらのケースも、
たぶん家族にしてみれば何かしら前にいた施設よりも、
うちのほうが良いと思っていただける部分があるのだとは思いますが、
実際にお世話をしている自分の目からは今の状態がBさん本人にとって、
良いことだとは思えないのです。
家族の負担軽減も仕事のひとつではあるんですが、
我々の仕事で一番大事なのは利用者さん本人です。
このままなんとなくこういう日々を過ごしていれば、
たぶんそのうち帰宅願望もなくなり、
認知症もすすんでたいして手がかからないような状態になるとは思います。
そうすれば、家族にしろスタッフにしろ楽チンになると思いますが、
Bさんという一人の人間の人生を考えたときに、
本当にそれでいいんでしょうか?
もし自分がBさんなら自分の人生がそういうふうで良いんですかね?
日々、こんな葛藤ばかりしているとこっちがまいってしまうので、
あまり考えないで褒められたら素直に喜んでおけばいいのかもしれませんが…。