冤罪? | nobumiさんちのおねえさんの天然石の話

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水晶やパワーストーンと日常のあれこれ

ある日のお話。

朝、店に行き、営業の準備をしていたら、商品がひとつないことに気がつきました。

先日、いろんな勾玉が集まったのをきっかけに、勾玉コーナーを作ってみたのです。
とは言っても、新たに仕入れたものなんてありません。
実は結構以前から溜め込んでいた勾玉があったのです。

店には出さずに取っておいて、ごく稀に、ご要望くださるお客様がいらっしゃると、こっそり出してお見せする・・・。
なんともあくどいやり方をしていたりするわけです^^;

なので、うちの店は、出てない商品がいっぱいあるんだから、欲しいものや探しているものがあるんだったら、聞かなきゃだめだよ!って、あれほど言ってるでしょ?
・・・ま、聞かれても持ってない商品の方が多いんですけどね^^;

ちなみにこのやり方、社長の水晶玉の販売方法なんです。
店に陳列したからって、売れる商品でもないですからね^^
欲しい人は、ちゃんと聞いてくるものなんです。


それはさておき。
その勾玉がひとつ足りない・・・・。

何がなくなったかというと、白檀の勾玉。
白檀とは香木の一種で、もちろん石ではなくて木です。
うちは石屋ですが、ごく稀に、香木も扱います。

「あれ・・・?どこいったんだろう・・・?」
落ちたのかとも思ってそのへんを探しましたが、見当たりません。
てことは・・・万引き?
昨日の夜にでも、万引きされていたのでしょうか?

でも、なあ・・・。
そこには、色々な石でできた勾玉が置いてありますが、その中で白檀は最も地味な存在です。
綺麗なグリーンの翡翠とか、ラピスラズリの勾玉もあります。
龍が彫られた勾玉もあります。
なのに、よりにもよって、白檀を取るか・・・・・・・?
なんとも渋いご趣味の泥棒さんよ。

しかしながら、前日は一日中店番していましたが、怪しい人は見かけませんでしたし、思い当たる節はありません。

何言ってんの。
怪しかったらすぐ見つかるじゃない。
万引きする人間なんて、意外と堂々とするんじゃないの?
そう思うかもしれません。

でも、店側の人間としては、万引きする人間は100%怪しいので、実はすぐに犯人がわかるのです。
ただ、現行犯ではないので、捕まえることができないだけです。

万が一、このブログを読んでいる人で、万引きが成功したと喜んでいる人がいたら、言っておきます。
お店の人間は、よっぽどのんきな人間じゃない限り、間違いなくあなたが犯人だとわかっています。
現行犯で捕まえられなかったから、逃げ延びているだけです。
大きなスーパーや量販店ではわかりませんが、小さな個人商店では、間違いなく気づいていますよ。
気づかないふりして、捕まえるチャンスを伺っています。


話がそれましたが、白檀の勾玉がなくなった話。
社長に相談してみました。
「勾玉が一個たりないんだけど・・・知らない?」

うちでは時々商品がなくなりますが、ほとんどの場合、社長が犯人だったりします。
なんの相談もなしに、いきなり陳列替えをしてたりとか、ホームページやチラシに使う写真撮りをしていたりとか。
勝手に浄化してたこともありますし、社長の腕についてたこともあります。

こんな時は、十中八九、社長が犯人なので聞いてみるんですが、犯人と決め付けると後でうるさいので、さりげなく^^;

「え?知らないよ」

社長の「知らない」は2通りあって、本当に知らない時と、知らないフリをしているときがあります。
知らないフリをしているのも、2通りあって、本当は知っているのに知らないフリをしているのと、忘れてて知らないフリをしているのがあります。
この2つは見分けられますが、最初の本当に知らないときの「知らない」を見分けるのが、実は難しかったりします。

でも、今回ばかりは別。
本当に知らないようです。
(ということは、今までの見分けのつかなかった「知らない」は、実は全部知らないフリだったのではないかと疑心暗鬼になってしまったくらい、本当に知らなそうでした^^;)

「え・・・どうしよう。どこいったんだろう・・・」
そう言うと、社長が
「あっ、あの人じゃない?」

「え?誰?」
「ほら、あの人。何にも買わないで、ずっといた人、いるじゃない。」


石の好きな人は、買う買わない関係なく、基本的に滞在時間は長いです。
お目当てのモノがないこともあるだろうし、予算オーバーなこともあるでしょう。
或いは、単純に「石を見ていたい」という人も多いので、ほっとくとずっといたりします。

そういう方が来られると、私は様子を見ながら話しかけるのですが、社長はとにかく、声をかけずにはいられない性格ならしく、すぐに声をかけてしまいます。
なので、ゆっくり石を見ていたい人からすると、少々邪魔な存在かもしれません^^;

でも、あまりパワーストーンというものに馴染みがない人からしたら、社長の話は興味深いことが多く、聞き入っていらっしゃる方も少なくありません。
ここは正直、私には真似のできないことなので、尊敬できる数少ない中の一つです。

そんな社長が、怪しむくらいの人。
ということは、話しかけたのに無視でもされたんでしょうか。
軽く睨まれたのかもしれません。

誰だろう・・・私は記憶がないんだけど・・・。



そうこうするうちに、勾玉が発見されました。
やはり落ちていたようで、ガラスケースの下に滑り込んでいました。
何はともあれ、よかったよかった。

ところが、そこで気がついたことがひとつ。
勝手に(心の中で)万引き犯にされたお客様のこと。

全く何にも悪くないのに、勝手に犯人だと決め付けてしまって、本当に申し訳なく思う反面、なぜその人を犯人だと思ってしまったかに、とても興味が湧きました。

世の中には「冤罪」という言葉がありますが、当然、その人は「冤罪」にあたります。
だって、何にも悪いことをしていないのだから。
でも、そう思わせてしまう「何か」があったのかもしれません。

話しかけられたら、嫌そうな顔をしたり。
特に興味もないのに、あれもこれも触ってみたり。
カバンの蓋が開いていたのかもしれませんし、しょっちゅうポケットに手を出し入れしていたのかもしれません。
それでいて、声をかけると、無視する。

何にも悪いことをしていなくても、怪しまれる行動をとっていると、何かが起こったとき、それが冤罪につながります。
電車の中で、痴漢に間違われないために、両手を上に挙げておくという対策、面倒だけど、それは正解だと思います。
これまで、間違われた人達は、何かしら「怪しい」行動をとっていたから、間違われたのでしょうから。


「怪しいとそれだけで疑われちゃうんだなあ。ちゃんと、行動に責任持たないと」
自ら勝手に犯人を作り上げ、怪しんでしまった社長。
日頃の自分の行動をも振り返って、反省したようです。

人間って、一度そう思い込むと、ずっとそのイメージがつきまといますから。
一度犯人だと思われてしまったら、そのお店の人はずっとそのつもりで見るでしょうし。
何にも悪いことしてなくても、だれかの心の中で、犯人になってるかもしれません。

日頃の行いは、大切です。
ちゃんと、責任ある行動しないとね。

今回は私も、勉強になりました。