【4日目】
ビュッフェ式の朝食をすませ、すぐにバスに乗り込みます。今日の観光は、ベルサイユ宮殿のみで、朝からバス移動が6時間ほどあります。途中で一度、道の駅に泊まっただけで、バスは走り続けます。
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イタリアの景色は日本に似ていて山がよく見えましたが、フランスのブリュターニュ地方の景色はと言えば、ひたすら平野ばかりで、遠方に山は全く見えません。時々、少々の起伏があるだけで、地平線と雲だけしか見えませんでした。このような地形であれば、雲も平坦なものしか現れないように思います。
このような平坦な土地に住んでいる人間と、山間部に住んでいる人間の発想が同じになるわけはありません。このような平坦地に住む人々は、天上への希求が高まるのでしょう。このような地域だからこそ、鋭く高い尖塔を有する教会が、物理的にも精神的にも地域の中心になる訳が良く分かります
ヨーロッパの道路は、馬車交通文化によってできていますから、急停車を要する信号の十字路はありません。大きな交差点はすべて凱旋門の周りのように円形の道路を右回り走って行きたい方向の道に出る構造になっています。スペインもこのような道路構造ばかりなので、スピードを上げて距離を稼げるはずの郊外でも、直進するのに時間がかかってしまいます。スペインの首都マドリッドから、トレドやセゴビアやアビラへ日帰りバス観光に行った時など、この馬車文化の道路構造を、たいそうジレッタク感じていたことを思い出していました。
そんな中で、自然環境として印象的だったのは、途中で何度も見た枝の分岐部分から若芽が出ている変わった樹木でした。鳥の巣が付いているように見えたのですが。決して鳥の巣ではありませんでした。

 

午後2時頃「ベルサイユ宮殿」に着きました。金ピカが印象的で、いかにもここに来たという感じがしました。
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日本語の音声ガイドを提供してくれました。しかし、わざわざ部屋番号を押すのが面倒だったので結局あまり使いませんでした。QRコードで部屋番号を自動的に認識してガイドするくらいの技術はあるのに、このような中途半端なシステムは全く感心しません。

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ところで、一番有名な「鏡の間」ですが、テレビで見た時は、ピッカピカでいかにも「鏡の間」だったのですが、実際は毎日清掃していないようで、鏡はくすんでいました。これだけで印象はガタ落ちです。

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絵に飽きてきたので、小雨の中、宮殿の庭に出てみました。幾何学的な庭園や池には全然感心しません。自然の山野を借景にする日本人の感性にはまるで合いません。なので、宮殿の上部につている像を眺めて戻ってきました。
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ツアー参加者の多くは、集合時間より早く集合場所に戻っていたようです。一度外に出てしまうと、再度宮殿内部には戻れません。寒い日だったので、早々と出てしまった人は、シンドイ思いをしながらウンザリしていたことでしょう。

 

ベルサイユ宮殿の周辺は高級住宅地だそうです。そこから30分ほどでパリの中心地に入りエッフェル塔が見えてきました。今夜宿泊するホテルは、エッフェル塔からそう遠くないところにありますが、アップグレードした1組がオペラ座地区の中心街に宿泊するため、結局、オペラ座地区の車窓観光もできてしまいました。

 

日没の頃、地下鉄4号線南側の末端駅近くにあるIbis potre d'orleansホテルに着きました。添乗員さんに地下鉄の回数券の購入を依頼し、お母さんに部屋で留守番をしてもらい、中国人が経営している近くのお惣菜店でチャーハンとお寿司と肉団子のお惣菜を買ってきて、ホテルの部屋で夕食です。ところが、お寿司は酢飯ではなく普通の白米だったのには閉口しました。日本人とすればダイナシというかウンザリという感じなのですが、海外の寿司はたいていこんなヘンナノが普通です。

 

最後に2連泊するこのホテルには、バスタブがありませんでした。シャワーのみです。内装は綺麗でできていましたが、古いホテルをリニューアルした跡が随所に残っていました。内装技術の未熟さというかいい加減さは、日本の職人さんとは比べるべくもありません。
(その4)  へ続く