コートドール@白金高輪 飽きられるのではなく、帰ってきたくなる。 | 日本中を食べ尽くす!!ミトミえもん食べ歩きブログ

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ワイン好きで”コートドール”という言葉を知らない人はいないでしょう。最高級ワインを世に送り出すブルゴーニュ地方にある地名で、日本語では”黄金の丘”と訳します。あのロマネコンティの畑があるといえばさらにイメージが湧くでしょうか。さて、その最高級の畑と同じ屋号のフレンチ『コートドール』が本日の目的地。実はミトミえもんがこの言葉を知ったのは、ブルゴーニュ地方の名称よりこっちが先。そういう人も多いのではないでしょうか、だって日本のフレンチとしてもはやレジェンドの領域ですから。  



創業は1986年、本場フランスで腕を磨いたオーナーシェフの斉須政雄氏が店を預かります。長きに渡る歴史にも決して色褪せることがなく、通い続けるファンの存在も多い。特に、同業者も頻繁に足を運ぶなど、その実力の高さを証明するのに枚挙にいとまがない。レストランには、言葉では表現できぬ歴史が纏うオーラのようなものが漂い、全てに本物感が付与されております。それでいて格式ばっているわけではないのだから不思議だ。料理も正統派で創業時から続くメニューもあるほど。それでも飽きられるどころか、帰ってきたくなる、そういう料理と空間が広がっております。それはそれで面白いが、毎月のように料理を変えたり、二度と同じものを作らないレストランへのアンチテーゼを感じます。

そろそろ料理に目を移しましょう。基本はアラカルトですが、コースにも仕立ててくれます。

「桜海老とグリュイエールチーズのバゲットのせ」
スターターを務めるのはバケットに乗せられたチーズと桜海老の一品。香ばしさのある桜海老にチーズの旨味がまとわりつきます。バケットからスタートするのは和食でいうお凌ぎ的な役割か。いずれにしても食欲を刺激するには十分な一品です。



「鰆の燻製 紅芯大根添え」
メインを彷彿とするようなボリューム感ですが、これが不思議とするっと入る。とにかく火入れが抜群で、鰆の脂がとろけるように体内に吸収されていきます。ハーブ使いも抜群で、その香りだけで美味いこと確信させます。マリネされた紅芯大根も味に色彩にとアクセントになっております。



「冷製野菜の蒸し煮」 
コリアンダーでコーティングされた野菜達。これもまた十分なボリューム感ながら、それぞれの個性を楽しむうちにあっという間に消化していきます。



「クエの蒸し焼きとポテトソース」
鰆同様にこちらも十分なぼリィーむ感。クエ自身は淡白さもあるが、ポテトソースの旨味とオリーブオイル使いが秀逸で、これを軽々とカバー。カバーというよりも相乗効果といった方がいいか。バランスが最高です。



「蝦夷鹿のステーキ 赤ワインソース」
野性味のある蝦夷鹿も完璧な火入れと胡椒のアクセントで素晴らしい料理に昇華。古典的な赤ワインソースもお手本と言わんばかり。



「焼き芋のスフレ」
季節で内容は変わってもスフレの存在は変わらない。これも食べて安心する名物の1つ。