武蔵野うどんって知ってますか？
ウィキペディアによれば、多摩地域と埼玉県に伝わるうどんなのだそう。武蔵野台地で生産された小麦粉を使用したコシの強いうどん。ざるに盛ったうどんを、温かいつけ汁につけて食べるのが特徴です。郷土料理なので、初体験の武蔵野うどんは是非にも地元でいただきたいと車を走らせました。
やってきたのは大泉学園駅にある『手打ちうどん 長谷川』。埼玉と東京の県境である練馬区の北部にあります。ちなみに、大泉学園っていう大学はないんですって。もともと学園都市として開発する計画が頓挫したんだそうです。もしここが学園都市になっていたら、ここは学生達の愛するうどん屋になっていたでしょう。
メニューはうどん以外に一品料理も充実。せっかくはるばるやってきたので、蕎麦前ならぬうどん前をいただきます。「焼豚皿」に「地鶏つくね」に「野菜たっぷりラタトゥイユ」。
どれも味に存在感があり、酒との相性はぴったり。ここはただのうどん屋ではなく、お酒を飲めるうどん屋のようだ。
おっと、酔っ払って本来の目的を失う前にうどんをいただきましょう。武蔵野うどんは、野菜と肉の入ったつけ汁で食べるのが伝統的な食べ方なんだそう。そのつけ汁のことを「糧」というらしいです。といことで、長谷川の一番人気の「糧うどん」をいただいてみましょう。
このつけ汁がかなりのインパクト。醤油感は強く、鰹節の風味も強烈に効かせます。そのためか横には大根おろしが添えられますが、ジャンク好きにも愛されるほどの濃厚さです。
そうなると、うどんはどうでしょう。これに負けないほどのコシの強さでございます。小麦粉の風味も強烈で、単体ではおよそ食べられたものではない。この濃厚なつけ汁とセットで完成するものといっていいでしょう。ちなみに、紫色のうどんが一本混ざってますが、これは紫芋を練りこんでいるそうです。これがほのかなアクセントを作ります。
強力な相方が必要なら、カレーうどんなんかも合いそうですね。スパイスのきいたカレースープで、意外にもとろみはない。蕎麦屋のカレーではないが、出汁をしっかりきかせたカレースープになっております。他にもうどんのバリエーションはたくさんあります。頻繁にこれる立地ではないが、また来てみたいうどん屋さんでした。
