You Tubeで 「THE ICE 2024 Shoma Uno × Kodo "MEGURU"」を見ました。眼福。これが見られるだけでも、明日からの東京公演に行かれる人は甲斐がありますね。

 

備忘録となっているこの日記です。いってみましょう。

 

一昨日の水曜日。当店のお客様の入りはボツボツと。「日本の古本屋」からは、「現代作家論」「ロンドン・マッチ メキシコ・セット ベルリン・ゲーム 3冊揃い」にご注文が入りました。ありがとうございます!私は本の相場を調べる仕事をしました。主人は本の発送と整理に務めました。

 

昨日の木曜日。主人が37度ちょっとの熱を出し、頭痛があってコロナかもしれないと心配するので、医者の義妹に診てもらいました。コロナではなさそう。風邪に効く総合的な薬を処方してもらいました。ただ、主人はここのところ、暑さもあってか、とみに歩く速度が遅くなり、熱のせいもあったのでしょうが、フラフラして帰宅まで1日がかりになってしまいました。早く涼しくなってほしいです。

 

今日の金曜日。当店のお客様の入りはボツボツと。豚の角煮が上手なお兄さんも見えました。「日本の古本屋」からは、俺の空 全8巻」「築地、品川、垂水、それから」にご注文が入りました。ありがとうございます!私は溜まってしまったメールの整理をしました。主人は本の発送と整理に務めました。

 

 

 

さて私は井上尚美様が詩誌「穂 第48号」をお送りくださったので、目を通しました。

 

ここでは、井上尚美様ご自身のお作をご紹介させて頂きたいと思います。

 

「落馬」

 

眠りに入ろうとした その時

天からのおくり物のような言葉が

舞いおりてくることがある

 

学生服のスカートの襞を整え

寝押しをしたように

言葉の襞を丁寧に整えて海馬に横たえた

寝室は山茶花の垣根の向こうを

駅へつづく道が走っている

仕事帰りらしい靴音のコツコツが過ぎていった

風が拍手のような歯切れよさで雨戸をたたく

それから すっと眠りにおちた

 

新聞配達のバイクの音がする

雀が雨樋の中を歩く音がする

その時 昨夜のことが蘇る

思いだしたのは そこまで

授かった言葉は

跡形もなく海馬から転げおちている

 

どんな厭なことだって一晩眠れば忘れるさ

仏頂面で帰ると必ず聞かされた祖母の言葉

ーー果たして昨夜の言葉は

 

丁寧に整えたつもりのスカートの襞が

無惨に乱れていて

不登校になりかけた朝があった

眠りを優先させた怠惰を

授かりものの言葉諸とも振り落として

海馬は闇夜を駆け続けたのだろう

 

風はもう拍手を送ってこない

空虚な原稿用紙のような空へ

チュクチュクと脳髄を突き散らして

雨樋の中の雀が飛びさっていく

 

 

井上尚美様、ご恵贈ありがとうございました。

授かった言葉は 跡形もなく海馬から転げおちている   残念でしたな。私もよく夢の中で思い出したい言葉があるのですが、思い出せずに歯痒い思いをすることがありますが、この天からのおくり物のような言葉は、私の比ではありませんね。折角の授かった言葉ですのにね・・・

 

 

ありがとうございました。ますますのご健筆とご活躍をお祈り申し上げます!