アイスショー、THE ICE は今年は休止とか。残念だけど、オリンピックシーズンでもあるし、来年以降、復活してくれることを願います。
備忘録となっているこの日記です。
昨日の月曜日。私は金融機関に行きました。それから、スターバックスで紅茶、アールグレイを楽しみました。帰宅して、店の棚の片付けをしました。
今日の火曜日。従姉妹のマサコさんを田園調布に訪ねました。毎年、和子伯母の誕生日に伺っていたのですが、昨年6月に、伯母は102歳で大往生。もう、「ノブエちゃん、よく来たね!」と迎えてくれた伯母がいないのは淋しいけれど、マサコさんが迎えてくれるのは嬉しいです。幼少の頃から、マーちゃんと呼び、マーちゃんは私の面倒をよくみてくれました。今日も、昔話が沢山できて、楽しかったです。猫のフニちゃん、ヒメちゃんも迎えてくれました。でも、丸々と太ってしまい、特にフニちゃんはダイエット中とか。帰りは多摩川沿いを歩き、バスに乗りました。マーちゃん、またお会いしましょう!楽しいひとときを、ありがとうございました!
さて私は井上尚美様が詩誌「穂 第50号」をお送りくださったので、目を通しました。
ここでは、井上尚美様ご自身のお作をご紹介させて頂きたいと思います。
「洗濯」
洗濯槽の中で夫のシャツが
妻のブラウスの袖に絡みついている
妻の片袖は息子のトレーナーの足にのびて
きりきりとひきちぎれんばかりに捩じれていく
汚濁の水流の中で
悲鳴のようなものを聞いた気がして
救いの手を入れれば
あわてることはない
やんわりと 流れの方向は変り
ゆるゆるとすべては解き放たれていく
安堵の中で
ばんざいの姿勢になって腕など振っている
己の流れを流れられるという喜びに
身を躍らせたのも束の間
汚れを抱き込んだまま
未練を残した片腕が伸びてきて
あっという間に捕らえられている
ちょっとまって
ふたたび絡み合う前に
と
夫を持ちあげれば
すでに妻が
その先には娘も息子もしがみついていて
一本の無骨な紐になって
洗濯槽の中からあらわれてくる
(40年ほど前の作品・洗濯機の機能も現在と大分違う)
「ひと時の」
庭に春がやってきた
樹木が手足を天にのばし
深呼吸をくり返し
落葉した葉の再生を促す
たちまち大気はひかりで充ちあふれ
夏椿の枝先が微かにゆれ
葉群れからその蕾ほどの
雀の頭が飛びだす
辺りを一巡すると
緑の緞帳から全身が踊りでて
枝続きのような足が爪先立って
枝を揺らしている
緩んだ風と葉群れが拍手喝采
お茶目なことするのね
ふふっと笑ってしまう
するともう一羽が礫のように飛んできて
並んで枝を揺らしはじめる
兄弟かしら もしかして恋人同志?
じゃれ合っている
子供のころ橋の欄干で揺れあったことを
思い出させて
やがてそろって飛び立つ
青々と空しか存在しない 空へ
その日誰とも会わず
誰とも会話しなかった
見るということは 見られているのだと
と言われるが
窓越しに春を見るだけの私だった
ひかりあふれる中で
雀も人間も
準絶滅危惧種であることを ひと時忘れている