宇野昌磨君、メンシプの3回目が来ました。今までで一番緊張したのはジュニア最後の世界ジュニア選手権だそうです。あの試合は勝って当然、昌磨のための試合だねとか言われて、皆の期待が大きかったものね。もう10年前になるのですね。今年はグランプリシリーズのアサインに昌磨君の名前が見られないのは、やはり淋しいな。

 

備忘録となっているこの日記です。いってみましょう。

 

昨日の月曜日。当店のお客様の入りはボツボツと。豚の角煮が上手なお兄さんも見えました。それから、アメリカ人のお客様も見えました。「日本の古本屋」に登録していた「ある回想:小林秀雄と河上徹太郎」が店頭で売れました。「日本の古本屋」からは、「HISTORY OF ENGLAND REISSUE」「資本論 全3巻」にご注文が入りました。ありがとうございます!私はまた13件、登録しました。主人は本の発送と整理に務めました。

 

今日の火曜日。当店のお客様の入りはボツボツと。「日本の古本屋」からは、「薩長土肥」「オニール名作集」「Yaiba 全24巻」にご注文が入りました。ありがとうございます!私は本の相場を調べる仕事をしました。主人は本の発送と整理に務めました。

 

 

 

 

さて私は石下典子様が個人詩誌「粼 20号」をお送りくださったので、読みました。

 

ここでは、2篇、ご紹介させて頂きたいと思います。

 

「煮えばな」

 

重たい木蓋をおしあげて

幾筋かふきこぼれ

少女はカマドの前でその時を待つ

けさの鶏小屋で見つけた卵に

醤油をたらして

いちばんおいしい食べ方はな

蒸らし途中のまんなかぷつぷつを

さっくりすくって卵の椀に落としてなぁ

語り聞かせた祖母の年をこえる

明治生まれの田舎娘に心躍ることは少なかった

貧しく豊かな一膳めしを生きた

 

白虎の方角

煮えばなめしに

卵黄が落ちてゆくと

 

 

「ネグレクトボーイ」

 

 なんて言えばいいのかな

 まともに面倒みてもらえずに育ったんだ僕は

苦しい生い立ちをなぜ私にーー

相づちも打てずに黙って聞いた

誰かに聞いてもらいたいだけだろうか

人は自身の暗闇を話すうちに心が整う

そう思いたかった

 

社会の片隅でおきている問題の

カタカナ語の独白から日は経っても

つぶさに思いだせる

 

ふいに心がさらわれた

大草原に生きる動物の子育てを観てーー

コヨーテがプレーリードッグの子どもを狙っている

母親は喉がつぶれんばかりに鳴き知らせ

やがて臨戦の目玉で立ち上がった

身ひとつで生きる野生

 

ひとりで大きくなった

というように

走りぬける少年期

誰もがそうだ いつか振り返るときがくる

かすかな期待は小銭のような音を立てたこともあった

母性とはそんなものと

 

その人は紙コップのコーヒーをすすった

 子育てに不向きな人と思っていたけど

 未熟だったんだ

小銭がちゃりんと鳴る

 

 

 

石下典子様、ご恵贈ありがとうございました。

「煮えばな」 明治生まれの田舎娘に心躍ることは少なかった 貧しく豊かな一膳めしを生きた   でも、煮えばなめし、美味しそうですね。

「ネグレクトボーイ」 人は自身の暗闇を話すうちに心が整う  きっとそうだったのだと思いますよ。子育てに不向きな人と思っていたけど 未熟だったんだ そうだったのかもしれませんね。小銭がちゃりんと鳴るというのがいいですね。

 

 

ありがとうございました。ますますのご健筆とご活躍をお祈り申し上げます!