フィギュアスケートの世界選手権、白熱してきましたね。ペアのりくりゅう、銀メダルおめでとうございます!女子のショートはちょっと波乱含み。カオちゃんは4位発進でしたね。男子は昌磨君、優真君が素晴らしい演技でワン・ツー。フリーも頑張ってください。

 

備忘録となっているこの日記です。いってみましょう。

 

一昨日の水曜日。当店のお客様の入りはボツボツと。「日本の古本屋」からは、「江戸千家蓮華庵」「付加価値会計の研究」にご注文が入りました。ありがとうございます!私はまた2件、登録しました。本の相場を調べる仕事をしました。主人は本の発送と整理に務めました。

 

昨日の木曜日。当店のお客様の入りはボツボツと。豚の角煮が上手なお兄さんも見えました。「日本の古本屋」からは、「今西錦司の世界座談」「おろしや国酔夢譚」にご注文が入りました。ありがとうございます!私は1件だけ、登録しました。本の相場を調べる仕事をしました。主人は本の発送と整理に務めました。

 

 

今日の金曜日。当店のお客様の入りはボツボツと。豚の角煮が上手なお兄さんも見えました。「日本の古本屋」からは、「事典 ラテン・アメリカの音楽」「奇子 全2巻」にご注文が入りました。ありがとうございます!私は本の相場を調べる仕事をしました。主人は本の発送と整理に務めました。

 

 

 

 

さて私は村尾イミ子様が詩誌「真白い花 第30号記念」をお送りくださったので、目を通しました。

 

ここでは、村尾イミ子様ご自身のお作をご紹介させて頂きたいと思います。

 

「荒縄のぶらんこ」

 

庭の大きな柿の枝に

荒縄を架けただけのぶらんこ

 

実の熟れる季節には

木に登り 艶やかに熟れた実を

ポケットに詰め込んで

ぶらんこを揺すりながら齧る

 

寂しい影も哀しい影も

ぶらんこに揺すられていると

ほろほろと薄れていく

蝸牛の白い足痕が

うっすらと消えていくように

 

ぶらんこは すべてを包み込んで

さざなみのようにやさしく揺れる

母の背中で揺すられていた頃の

あの安らぎに似て

 

もう誰も居なくなった里の庭で

ぶらんこはひとり

寂しさを揺すっているのだろう

 

ふり向けばどこかで

ぶらんこが揺れて

地球が揺れ

追憶が揺れる

 

 

「林檎の哀しみ」

 

遥か北の国から貨物列車に揺すられて

ポッポーと 運ばれてくる林檎

頬を紅く染めて夢の続きを見て居るような

南国九州に育つ わたしには

めったに口に入らない愛しい果物だった

 

長患いをしていた母には

時々林檎の木箱が届いていた

木箱のなかは もみ殻でいっぱい

そのなかを人見知りするように林檎が隠れている

いがらっぽい もみ殻のなかをまさぐると

ほんのりと母の温もりのようなものがあった

林檎を母に届けようと

一人 町の病院まで3里の道程を歩いて行った

途中 トンネルが七つあり

真っ暗ななか 足がうわずって進まない

まだ学校に上がる前の

年端のゆかない子供だったから

陽が落ちないうちにと母は帰路を案じているが

病気がうつるからと

そばに寄り添うことも出来ず

口を一文字に結んで

わたしは暗いトンネルに向かう

 

あのときの林檎

母は口にすることが出来たのだろうか

 

 

 

 

 

 

 

 

村尾イミ子様、ご恵贈ありがとうございました。

「荒縄のぶらんこ」 庭の大きな柿の枝に 荒縄を架けただけのブランコ  郷愁を感じますね。ふり向けばどこかで ぶらんこが揺れて 地球が揺れ 追憶が揺れる  私も一緒に追憶が揺れそうです。

「林檎の哀しみ」 私の母は青森の出身で私が小さい頃、よく青森の母の実家から木箱にはいった林檎が送られてきていました。それを思い出してしまいました。林檎をお母様に届けようと、七つのトンネルを通っていくのは心細かったでしょうね。学校に上がる前なのに、よく勇気を出して行かれましたね。

 

ありがとうございました。ますますのご健筆とご活躍をお祈り致します!