今日は北風が強くて、寒かったですね。暖冬だと油断していると、風邪をひきますね。

 

備忘録となっているこの日記です。いってみましょう。

 

 

 

昨日の月曜日。私は高校のクラスメイト、ナツさんのお誘いで、ご自宅に伺いました。アキもシマも一緒です。皆で、新浦安の駅で待ち合わせをして、ナツのお宅に行きました。成城石井で好きなお弁当を買って、皆でシェアしました。ナツのお宅はヨーロッパかと思うほどの洒落たお宅でした。輸入された建材で建てられたそう。お花が飾られ、お庭も洒落ていました。買ってきたお弁当を皆でシェアし、楽しいランチ。一気に高校時代に戻ってしまいました。おやつもつまみ、最後はナツの好きな藤井風のライブを大画面で見ました。本当に楽しいひと時でした。ナツ、アキ、シマ、また会おうね!

 

 

今日の火曜日。昔、ジュネーブでとてもお世話になったTさんを訪ねて、立川まで行きました。主人も同行してくれました。Tさんの好きなフルーツを鞄いっぱい詰めていきました。初めて、武蔵小杉から南武線を使って行きました。意外と便利。Tさんは思ったよりもお元気でホッとしました。お茶やお菓子をご馳走になりました。昔、Tさんがエジプトに行って、ラクダ40頭で嫁に来ないか?とエジプト人にプロポーズされた話など、Tさんならではの話を思い出し、お喋りに興じました。暖かくなったら、またお会いしましょう。でも、暫く行っていない間に、立川は随分、変わったなあとビックリ。世の中の変化はめまぐるしいです。

 

さて、私は保高一夫様が御詩集「じゃんけんぽん」(文芸社)をお送りくださったので、読みました。

 

ここでは、6篇、ご紹介させて頂きたいと思います。

 

「竹馬」

 

背が小さかったので

竹馬は憧れの遊びだった

危ないから駄目と言われようが

誘惑には勝てない

友達に作り方を教わり

ついにある日竹馬に乗った

 

おっかなびっくり片方ずつ足を乗せ

竹をしっかり握り

立とうとするが

バランスがなかなかとれない

じっとり手が汗ばむ

 

力を入れれば入れるほど

下駄がすぐ外れてしまうのだ

 

竹を握る手が痛くなる

竹馬ごと前のめりになり

焦れば焦るほど転倒しそうになる

 

下駄の部分を少し低くしてやっと立てた

おそるおそる前へ進む

一歩 一歩

 

「押しくらまんじゅう」

 

押しくら まんじゅう 押されて泣くな

寒い日に僕らは身体をどーんとぶつけ合い遊んだ

ぶつけられた時の痛みがずーうんと走るが

やがて身体はぽかぽかしてくる

 

身体が暖まると馬乗りだ

一人が壁に背を向けその股ぐらを摑み

じゃんけんで負けた者数人が

前屈みになり馬となる

勝った者が走りながら勢いをつけ馬にどーんと乗る

でぶった奴にどーんとやられた時の

その痛さと言ったら言葉に尽くせない

思わず膝を崩し馬は壊れる

 

壊れた馬はいつまでも乗り手にはなれない

残酷なルールだ

 

馬乗りが飽きる頃になると

辺りは暗くなり

馬を多くやった子は

腰や背中をさすりながら家に帰る

 

「隠れん坊」

 

じゃんけんぽん

負けたら鬼だ

手拭いで目隠しをされ

逃げた奴を探す

 

・・・鬼さんこちら 手の鳴る方へ 

逃げた奴を捕らえて名前を当てれば鬼から解放されるのだが

だんだん辺りは暗くなるし心細くなる

本当は鬼は強いんだ なのになぜこんなに惨めなのだ

腹が立つ

やーめた 鬼なんかやーめた

 

帰る 家に帰る

裸電球が ぶらーりぶらーり揺れている

・・・鬼さんこちら 手の鳴る方へ

・・・鬼さんこちら 手の鳴る方へ

どこからともなく声が襲いかかる

仕方がない また外に飛び出る

雨がぽつりと降ってくる

 

・・・鬼さんこちら 手の鳴る方へ

人の気配がしないのに

声だけがいつまでも追いかけてくる

 

「草笛」

 

青葉城址には

毎日 名人が草笛を吹いている

と聞いて

旅のコースを変えて朝早く青葉城址に向かった

 

驚いたことにまだ空が明けていない時間なのに

散歩している人が数人いたが

名人らしき人はいなかった

しばらく時間をつぶしていると

どこからともなく草笛の音が風に流れてきた

実に澄んだいい音色だ

 

だがどこを見渡しても

草笛の名人らしき人を見つけることはできなかった

 

宿に帰って女将さんにその話をすると

そりゃあ あなた そら耳ですよ 空耳

あの名人は昨年亡くなったんですよ

女将さんは笑いながら言った

 

ぜったい 空耳なんかじゃない

あの実にきれいな音色が

二十年を経た今も僕には聞こえている

 

「木製のラジオ」

 

棄てられない

どうしても棄てられない

木製のラジオ

 

鳴らないなんてことはない

よく耳を澄ますと

電源など入れていないのに

ガーガーぴーぴー

あの懐かしい不協和音が甦る

ラジオ体操、鐘の鳴る丘、プロレスの実況

思わず涙ぐむ

 

鳴りやまない

止まらない

ガーガーぴーぴー

アナウンサーの絶叫、美空ひばりの歌声

興奮、悲しみ

ガーガーぴーぴー

 

どうしても棄てられない

棄てられない

 

「じゃんけんぽん 2」

 

じゃんけんに必ず勝つ方法がある

勝とうという邪念を捨てることだよ

と 偉そうに言った奴がいる

 

じゃんけんは一番手軽な勝負なので

AにしようかBにしようか迷った時などは

じゃあ じゃんけんで決めようということになります

じゃんけんで勝った時はちょっぴり嬉しくなりますが

負けてもそんなに悔しくありません

 

じゃんけんで負けてもそんなに悔しくないのは

あきらめの気持がそうさせているからでしょうか

もしも勝った方が一千万円を手にすることができるとしたら

簡単にあきらめがつくのでしょうか

二人とも同じ人を好きになって

じゃんけんで決めようなんてことができるのでしょうか

 

考えてみるまでもなく

じゃんけんは大勝負ではありません

蜜柑にするかリンゴにするかそんな程度の勝負なのです

だからあきらめがつくのです

じゃんけんぽん

勝とうが 負けようが

今日もどこかで じゃんけんぽん

 

保高一夫様、ご恵贈ありがとうございました。

「竹馬」 竹馬への憧れがとてもよく伝わってきます。

「押しくらまんんじゅう」 押しくらまんじゅうも馬乗りも子供の頃、よくやりました。懐かしいです。

「隠れん坊」 だんだん辺りは暗くなるし心細くなる この気持ち、私もよく憶えています。

「草笛」 空耳じゃないって、私も思いますよ。名人が聞かせに来てくれたのかも・・・

「木製のラジオ」どうしても棄てられないものって、ありますよね。

「じゃんけんぽん 2」 勝とうか 負けようが 今日もどこかで じゃんけんぽん この気楽さがいいですよね。

 

ありがとうございました。ますますのご健筆とご活躍を祈念致します!