フィギュアスケートのインカレ、男子は優真君の優勝でしたね。おめでとうございます!

 

備忘録となっているこの日記です。いってみましょう。

 

昨日の土曜日。私は果物などの買い物に行きました。帰ってきてからは、色々な雑務をこなしました。

主人は帳簿付けに専念していました。

 

今日の日曜日。私は美容院に行きました。髪の毛をシャンプーセットして頂きました。その後で、喫茶「風味」に寄ってランチ。トマトクリームシチュウーセットとホッとレモンティーを頂きました。その後で、ヨドバシカメラに寄って、買い物をしました。

 

 

 

さて、私は小山修一様が御詩集「未:完成」(土曜美術社出版販売)をお送りくださったので、読みました。

 

ここでは、4篇、ご紹介させて頂きたいと思います。

 

「早春ーこころうらはら」

 

日本水仙、凛と咲いて

庭のあちらこちら

土を持ち上げている白いとんがりは霜柱

てらてら凍っているのはメダカのいる水鉢の水面

メダカはたぶん底深くに沈んで仮死状態

 

白梅紅梅の枝先にふっくら花芽

僕の鼻孔に、じんわり鼻水

郵便受けの新聞を取り出す

僕の心の積層に

ひらいてみたいページの在りや無しや

僕は身震いし、鼻水をすする

 

甘夏は濃く色づいた順にヒヨドリが啄み

タイワンリスが貪り

挙句の果てに果梗を咬み切って落とすので

実の数は日を追う毎に少なくなっていく

入れ代わり立ち代わり

餌台に向かってくるのはシジュウカラ

シジュウカラの群れにつられてきたのはヤマガラ

樹々の枝から枝へ忙しなく行き来していたヤマガラは

僕の手のひらに舞いおりてきてヒマワリの種を咥えて飛び立つ

僕の手は冷え切っている

メジロ寄せのミカンをヒヨドリが横取りする

賑やかなのは屋根のスズメたち

 

あの時代、このご時世

変わったこと、変わらないもの

僕は、混沌と雑然と不潔とエロ・グロ・ナンセンスの

貧しかった昭和を懐かしみ

こんにちの生活は贅沢過ぎる

と、批判的に思うこともあるのだが

 

だが

しかし

痛い、と言いたいくらい底冷えする大寒波のもと

こころうらはら

僕の足は玄関の奥の

暖房の効いた居間に向かってまっしぐらである

 

「ひーちゃん」

 

掃いて吸って拭きながら

壁に沿って左方面に向かいます

まんまるいから

自由自在に動けます

角まで来たら壁を離れ

ランダムにすすんで部屋の中央を目指します

テーブルやキャスターの脚、扇風機

ぶつかるモノがあればぶつかります

おおよそジグザグにすすみます

平たいので

ソファーの下に潜り込むこともたやすくできます

二度三度、脚にぶつかってから外に出ます

外に出たら先ほどの壁に戻って

左方面にすすみます

 

にんげんだって

壁や困難にぶつかって

じんせいの機微・悲哀を理解し

己の在りように気づき

成長できるのではないでしょうか

 

とんがらないで

まるくなって

背伸びしないで

ひらたくなって

ああ、ジグザグ歩行の並木道

貴兄の汚れた心も

きれいにいたしましょう

なんて、余計なお世話でしたか

ですよね

 

塵芥を

この身に引き受けるのが仕事です

汚れることを厭いません

片方がきれいになれば

片方は汚れる

兎角、この世のバランスは

アンバランスで成り立っています

 

不平不満や非難めいたことは言いません

仕事が終われば

充電器に向かってご帰還です

 

一流メーカー出身ではありません

店頭でのお取り扱いはいたしておりません

インターネット販売のみのご提供

激安!!掃除ロボット・ひーちゃんの

ひたむきで

健気な

じんせい(塵生)の一コマです

 

「来歴と終活」

 

ちびたエンピツ

ひしゃげた消しゴム

くたびれたノート

 

周辺には

削りかすやら

ゴムかすやら

破いてまるめたページやら

 

そうこうしているうちに

ちびたエンピツみたいな体型になり

ひしゃげた消しゴムみたいな面構えになって

どうにも

こうにも

まことに

面倒くさい存在になっていく

 

今日まで何を記し

今日までの何を

消してきたか

 

古希を機に

雑然とした現世の身辺整理

所有物のほとんどが

負の遺産になってしまうので

不都合なしんじつとともに

廃棄処分だけれど

 

さて

廃棄処分というわけにはいまない

じぶんのこれからと

いかに向き合うか

それこそ

究極の終活として

 

「花冷えの空を見る」

 

モチベーションは低いのに高血圧症及び高脂血症

耳は遠く目はかすみ歯は揺らぎ

足取りは重く財布は軽い

悪い予感は当たり宝くじは外れ

立ち上がったとたんに何の用事だったか忘れ

とりあえず目薬をさしている

 

うっかりしないでしっかりしようね

妻と声を掛け合い励まし合い

会話の中身はおおよそいつもと同じ

繰り返し喚起されるまでもなく3密回避

時間はたっぷりあるけれど

どうしてもやらなければならないことは特にない

 

手洗い消毒のせいなのか

指紋は薄くなり

指がすべって新聞のページをめくれない

消毒済みの指を舐め舐め

テレビニュースに時々目をやりながらページをめくる

暗いニュースに心は曇る

マスクをすればメガネが曇る

心身ともに充実していた現役時代が懐かしい

少なからず美化しているもののあの頃にかえりたい

ご飯粒をぼろぼろこぼしながらボソボソ愚痴をこぼしている

 

肩の力を抜いたら

ふわっと浮かんできた思い

座右の銘「果報は寝て待て」

好きな言葉「棚からぼた餅」

嫌いな言葉三点セット「努力・忍耐・献身」

たまにはそんな感じの

こんな余生もわるくない

三回目のコロナワクチン接種を済ませた夜

一人寝のベッドに横たわり夜中に何度も目を覚まし

寝た気がしないまま迎えた朝

接種した左腕が45度以上あがらない

妻にはますます頭があがらない

 

人生の先は見えてきたのに希望の光は見えない

あっという間に一日が過ぎ

あれよあれよという間に一週間が過ぎ

一か月が過ぎて四月一日

当月のカレンダーに記す主な予定は

診察日時と病院名、分別ゴミの回収日、寄稿投稿の締切日

電気炬燵のテーブルの角に脛をぶつけたり

延長コードに爪先を引っ掛けたりしながら

新型コロナウイルスに操られているみたいな

歯痒い自粛巣ごもり年金暮らしに思うのは

我が身の行く末のことごと

 

幾筋か結露垂れ流れている窓硝子越しに

花冷えの空を見る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小山修一様、ご恵贈ありがとうございました。

「早春ーーこころうらはら」 早春の庭の風景 色々なことが起こっているのですね。あの時代、このご時世 変わったこと 変わらないもの 貧しかった昭和を懐かしみ でも、大寒波のもとでは暖房の効いた居間にまっしぐら 自然なことだと思います

 

「ひーちゃん」 掃除ロボット・ひーちゃんのひたむきで 健気な じんせいの一コマ。素敵ですね。人間もかくありたいですね。

 

「来歴と終活」 古希を機に 雑然とした現世の身辺整理 廃棄処分というわけにはいかない じぶんのこれからと いかに向き合うか 誰にとっても究極の終活としての問題ですね。私自身も考えています。

 

「花冷えの空を見る」 うっかりしないでしっかりしようね  この気持ち、とても良くわかります。我が身の行く末のことごと

つい思ってしまいますね 花冷えの空を見る気持ち、よく解ります。

 

ありがとうございました。ますますのご健筆を!そして、今後とも宜しくお願い致します。