狂言師になる!? | 村上信夫 オフィシャルブログ ことばの種まき

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元NHKエグゼクティブアナウンサー、村上信夫のオフィシャルブログです。

フリーランス狂言師の茂山千三郎さんから、YouTube対談の申し入れがあり、一も二もなく引き受けた。

実は、千三郎さんも3ケ月前からYouTubeを始めたばかり。

その名は、「和儀チャンネル」。

すでに1万人を超える登録者がいる。

 

和儀(Wagi)は、 古流柔術全般を指す古語で(やわらぎ)とも読む。千三郎さんは、「狂言」をもとにした新しい健康メソッドを開発した。日本人が忘れてはならない心身・容儀(礼儀にかなった身のこなし)への思いを込め「わぎ」と名付けた。

千三郎さんの父 「四世茂山千作」 は、 人間国宝として94歳まで現役で舞台に立っていた。祖父 「三世茂山千作」 も、 人間国宝として86歳まで現役で舞台に立っていた。
東京の野村萬さんは92歳、野村万作さんは91歳で、今も現役。

身体の中心軸を整える歩き方、丹田を整える呼吸法が、長寿を支えているのは間違いない。狂言という伝統芸能には、このような健康法が詰まっている。

室町時代から670年伝承されている狂言の型には、日本人が忘れてはいけない 「心・儀・礼」 が山のようにあり、「軸」「姿勢」「呼吸」は、身も心も生き方さえも整えていく。

寿命が長くなるからこそ、一人でも多くの方に知ってほしいという思いで健康プログラムを考案したのだ。

 

千三郎さんは、以前からSNSを利用して、狂言の活路を見出してきた。クラブハウスでは「千ちゃん」と名乗り、声で人脈を広げてきた。そして、このたびのYouTube開設。伝統芸能を身近なものにしようという試みだ。

このたびは、弱まっている日本語力、声の出し方、呼吸のこと、

母音のこと…話は多岐に及んだ。

ボクも、日本語も大事な「和儀」だと思う。

日本人が培ってきた「言葉」を大切に受け継いでいきたいと、改めて思う対談だった。

のぶチャンネルとのコラボもした。近日合わせて3本を配信。

お楽しみに!

 

「狂言長裃段熨斗目」という装束。

主人役の衣装。

家来に偉そうにする主人

京都・北山にある茂山千三郎さんの稽古場で